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ベトナムの宗教について割合や食べ物・歴史やタブーなどすべてをお伝えします!

ベトナム 文化   56 Views

「ベトナムの宗教って仏教?」「インドネシアやマレーシアに近いからイスラム教?」

親日国のベトナムですが、ベトナムの宗教についてはあまり知られていないかもしれません。

しかしベトナム人の宗教感と日本人の宗教感はとてもよく似ているところもある一方で、日本とは根本的に違うところもあります。

ベトナムの宗教を知ることは、日本人にとってとても興味深い一面があります。またベトナムで生活を始める人にとって、宗教に関する最低限のマナーは知っておくべきでしょう。

今回はベトナムの宗教に関して、次の点をわかりやすく解説します。

  • ベトナムでの信教の自由
  • ベトナムの宗教的タブーについて
  • ベトナムの宗教と歴史
  • ベトナムの宗教の種類と比率
  • ベトナムの宗教観と日本の宗教観

ベトナムの宗教観ついて知っておくと、ベトナム人の物の考え方や文化を垣間見ることができますので、ぜひこの記事を最後までお読みください。

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Contents

ベトナムでは信教の自由が保障されている

宗教に対して閉鎖的なイメージが強いベトナムですが、ベトナムでは憲法により信教の自由が保障されています。

誰もが特定の宗教を信じる自由または信じない自由に対する権利を有するという信教の自由を保障している。すべての宗教は法の前に平等であり国家は信教の自由権を保護している。信教の自由権を侵害したり、宗教・信仰を利用して、法律に違反してはならない。

ベトナム憲法宗教・信仰法第6条より

このように「すべての宗教は信教の自由権を保護している」ので、ベトナムでの宗教活動は平穏です。

しかし一方で「信教の自由権を侵害したり、宗教・信仰を利用して、法律に違反してはならない」とも書かれていて、法律を犯すために宗教や信仰を利用する活動は認められていません。

現在ベトナムが認めている宗教は39の種類があります。その中から代表的な宗教をいくつかご紹介します。

  • 仏教
  • カトリック
  • プロテスタント
  • イスラム教
  • ヒンドゥー教
  • カオダイ教
  • ホアハオ教

このように世界的な宗教も、ベトナムで生まれた新興宗教も共に政府から認可が下りています。

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ベトナム宗教について

ベトナムの宗教について理解を深めるために、次の点について考えてみましょう。

  • ベトナムの宗教的にタブーなもの
  • ベトナムの宗教と食事
  • ベトナムの宗教と肉
  • ベトナムの宗教と酒
  • ベトナムの宗教と歴史

これらについて調べますと、ベトナム人の宗教的習慣は日本人にとって理解しやすいものもあれば、理解ができないところもあることに気づきます。

またベトナムの歴史の中で宗教が大きく関係していることにも気づかれるでしょう。

ベトナムの宗教的にタブーなものは

ベトナムは宗教的に寛容ですので、特にタブーとされているものはありません。ヒンドゥー教やイスラム教はいるものの、少数なので会う機会はほとんどないでしょう。

ただしベトナムは儒教の影響が強いので、年長者を敬わなければなりません。それでバスなど公共の乗り場で年上の人が入ってきたら、若い人はすぐに立って席をゆずるのが普通です。

若い人が席をゆずるのは当たり前のことなので、年配者は譲ってもらってもお礼を言うことはあまりありません。

もし年配の人がバスに入ってきているのに若い人が気づかないなら、バスの車掌さんが席を譲るようにと声をかけてきます。

外国人でしたらそれほど気にする必要はないですが、それでも郷に入っては郷に従えで、年長者には敬意を払いましょう。

ただベトナムは平均年齢が30歳で、若い人がとても多い国です。席を譲らなければならないのは主に学生で、もし皆さんが平均年齢よりすぎていたら、今度はベトナム人が黙って席を譲ってくれるでしょう。

ベトナムの宗教と食事

ベトナムでは宗教に関係する食事の決まりもあまりありません。しかしやはり儒教の影響から若い人が年配の人より先に食べてはいけないことになっています。

特に親族で食事を食べる時ははっきりと決まっていて、まずはおじいさんおばあさんが最初に口に入れてから、お父さんお母さんの世代の人が食事を食べ始め、子供達は最後になります。

田舎の方ではこの習慣が顕著ですが、都市部では気にしない家庭も増えてきました。

ベトナムの宗教と食べ物

一部のイスラム教徒、ヒンドゥー教徒、仏教徒を除き、ベトナムの宗教で食べてはいけない食べ物はありません。

ベトナムの宗教と肉

ベトナム人の仏教徒の中で厳格的な人たちは肉を食べないベジタリアンやビーガンの人たちがいます。

仏教が盛んな中部の都市フエでは、ベジタリアンやビーガンの店が多いですが、ハノイやホーチミンでもビーガンの店が増えています。

※ビーガンとはベジタリアンをさらに厳格にしたものです。ビーガンにもいろいろ種類がありますが、肉だけではなくて牛乳や卵など動物性のものを食べなかったり魚介類を食べなかったりする人たちもいます。

ビーガンレストランでは肉の代わりに豆腐やキノコ類を使います。肉を使わない分キノコや野菜はいい食材を取り入れていますので、食べていて物足りなさを感じることはありません。

特にベトナムは食材の農薬や汚染の問題が強いので、綺麗で新鮮な食材を使っているビーガンレストランは宗教に関係なくベトナムでは人気があります。

ベトナムでは肉を食べない日と定められている日にはビーガン料理にたくさん人が集まりますので、以下の日付を避けておいたほうが無難でしょう。

  • 旧暦1日
  • 旧暦14日
  • 旧暦15日
  • 旧暦30日

ベトナムの宗教と犬肉

ベトナムの文化の中で切っても切れないのが犬食文化です。ベトナムは、実は世界で中国に次いで2番目に多く犬肉を食べています。

ベトナムでは多くの人が旧暦の月末に犬肉を食べると、悪運が取り除かれて幸運が舞い降りると信じています。それで旧暦の月末は各地で犬肉が飛ぶように売れています。

これは特定の宗教とは関係のない習慣ですので、無宗教やキリスト教徒のベトナム人たちも同じようにします。

それでベトナムでは旧暦の30日には敬虔な仏教徒のベトナム人が肉を食べるのをやめるかたわら、幸運を願う一部のベトナム人たちが犬肉を食べます。

ベトナムの宗教とお酒

ベトナムではお酒を飲んでいけないと教えている宗教はほとんどありません。むしろベトナムは世界でもトップレベルにビールやお酒が安い国として知られています。

缶ビールや瓶ビールも50円程度で飲むことができますが、ビアホイと呼ばれる生ビールの一種は、安いところでは1杯20円以下で飲むことができます。

マレーシアやインドネシアなどのイスラム教国に行くと、宗教的にお酒は飲めないので探すのが大変ですが、ベトナムでお酒に困ることはまずありません。

乾杯

日本でも乾杯はありますが、ベトナムは乾杯の頻度と回数がとても多いのが特徴です。

お酒と乾杯がほぼセットであり、それも日本のように一度だけではなく一回の飲み会で何度も乾杯がされます。

乾杯はもともと宗教的な儀式に基づいているようですが、日本と同様ベトナムでも乾杯をすることに宗教的な意味合いはないようです。

世界史におけるベトナムの宗教

ベトナムは中国の影響が強くそれにより、宗教に関係なくいくつかの習慣や考え方は仏教や儒教がベースとなっています。

新興宗教とベトナム

キリスト教の宣教が始まってからも以前として仏教の信徒数は多く、その後ベトナムの新興宗教であるカオダイ教やホアハオ教も、仏教をベースにして始まっています。

キリスト教国の一つとなっている韓国では、新興宗教もキリスト教がベースになっているものが多いですが、日本と同じくベトナムも新興宗教は仏教がベースになっている、ということを考えると、仏教としての信仰を表明している人は非常に少なくなっているとはいえ、依然として仏教はベトナム人に強い影響を与えています。

ベトナム宗教の歴史とキリスト教

ベトナムはキリスト教国というイメージはあまりないかもしれませんが、実はアジアの中ではフィリピン、韓国に次いでキリスト教徒が多い国です。

ベトナムに初めてキリスト教が伝わったのは1533年で北部のナムディン省にポルトガル人の宣教者が伝道を始めました。それで今でもナムディン省はキリスト教が盛んで、各地に教会がたくさんあります。

ベトナムでキリスト教の数が増加し始めたのは、フランスの植民地になってからです。

特にフランス人の宣教者アレクサンドル・ドゥ・ロードが宣教を開始する頃ベトナムは転機を迎えることになります。

それまでは中国の漢字を使っていたベトナム語の表記は、アレクサンドルにより現在のアルファベット表記になりました。

現在では漢字を読めるベトナム人はほとんどいませんが、それでもベトナム語の7割以上は漢字で書くことができます。

キリスト教の弾圧と発展

その後キリスト教は弾圧されるようになりますが、19世紀後半になってフランスによる植民地支配が始まると、北部を中心に再びキリスト教の信者の数が増え始めます。
 
1886年には有名なハノイ大教会が建設され、サパに行くなら誰でも一度は訪れる石造りのサパ教会は1895年に建設されました。
 
その後1954年にフランスによる植民地時代が終わり、ベトナムが南北に分断されると、1955年にアメリカの後押しで南部のサイゴン(現在のホーチミン市)がキリスト教を優遇する政策をとります。
 
一方北部のハノイでは共産主義体制となりキリスト教は再び制限を受けるようになりますが、1975年にベトナム戦争が終結し共産主義政権が勝利を収めると、キリスト教の制限は全国に広まり始めます。
 
しかし1986年にドイモイ政策がとられると、キリスト教に対して再び寛容になり、現在ではカトリックとプロテスタントを中心に国の宗教として認められています。
 
このようにベトナムの歴史においてキリスト教は切っても切れない影響があり、弾圧と発展の繰り返しとなっているのも興味深いところです。
 
今後ベトナムのキリスト教が弾圧されるか発展するかは、ベトナムがアメリカに寄りになるか中国・ロシア寄りになるかで変わっていきそうです。
 
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ベトナムの宗教の比率

ベトナムは日本と同様国教となる宗教が存在しません。しかしある調査によると、ベトナムの宗教の比率は次のようになっています。

宗教 比率
仏教 7.9%
カトリック 6.6%
その他の宗教 0.9%
無宗教 81.8%

このようにベトナムで今主流となっているのは無宗教です。実際若者を中心に、特定の宗教を熱心に信じているという人はかなり少なくなっています。

外務省が発表しているベトナムの宗教の割合

一方ベトナムの外務省が発表しているベトナムの宗教の割合は、次のようになっています。

宗教 比率
仏教 80%
カトリック 9%
カオダイ教

4%

プロテスタント 1.5%
ホアハオ教 1.4%
その他の宗教 4.1%

このように調査結果が違うのは、実際に信仰があるかどうかの違いということになります。

つまり親が仏教なら明確に脱退しない限り子供も仏教徒になるわけですが、その人に信仰があるかどうかはまた別です。そしてこれは特に仏教徒に顕著に表れているようです。

ベトナムでは冠婚葬祭の時など仏教の様式で行いますが、本当に仏教を信じている人はごくわずかであるということになります。

ベトナムの主な宗教と比率 無宗教

現在8割以上を占めているのが無宗教で、その数は年々増え始めています。この中には形式的には仏教徒ですが、自分を仏教徒という信仰を言いあらわさない人も含まれます。

このようにベトナムは自分が無宗教であると考える人の比率は非常に高いのですが、先祖崇拝に関わるような宗教的な儀式は熱心に行います。

また統計数理研究所調査科学研究センター特任研究員服部浩昌氏の調査によりますと、宗教的な心は大切かという質問に対して、6割以上が「大切でない」と答えたのに対し、「先祖を尊ぶべきだと思うか」という質問には99%の人が「そう思う」と回答しています。

このように考えますと、ベトナム人の宗教は仏教でもキリスト教でもなく、「先祖崇拝者」ということができるかもしれません。

無宗教の人がする崇拝

自分が無宗教であると公言するベトナム人のほとんどが、宗教的な儀式を行っています。

多くの家庭には小さな祭壇があり、そこに先祖を祀って線香を焚いたりお供え物をしたりします。

また毎月旧暦の1日や15日には、本物そっくりの偽札を燃やすことで先祖にお金を届けるという儀式を行っています。

このように自分は無宗教と唱えるベトナム人の多くは、特定の宗教や信仰心を持っていないかもしれませんが、漠然とした何かを崇拝したいと思っているようです。

ベトナムの主な宗教と比率 民族宗教

ベトナムには54の民族がいますが、少数民族の多くは独自の宗教を崇拝しています。

サパで有名なモン族はカトリックを、チャム族はイスラム教やヒンドゥー教を信仰していますが、その他の多くの少数民族は独自の精霊崇拝をしています。

ベトナムの主な宗教と比率 仏教

ベトナムで最も比率が高いのは仏教です。近隣国のタイ、カンボジア、ラオスがインドの影響を受けて上座部仏教(小乗仏教)であるのに対し、ベトナムは日本や韓国と同様中国から伝わった大乗仏教が主流です。

ただ日本と違い仏教の宗派は分かれていません。

敬虔なベトナムの仏教徒は妻帯が許されておらず、肉食も禁じられています。

このように日本に比べてベトナムの仏教は厳格であるのにも関わらず、一部の若者の中では以前として仏教の僧侶となることに憧れを持っている人がいます。

ベトナム全国に14,353の寺院と26,268人の僧尼がいるとされていて、無宗教が多数を占めるベトナムにおいて、以前として仏教の影響力は大きいということを感じさせられます。

ベトナムの宗教観とカンボジア

ベトナムの隣国であり同じく仏教徒が多数を占めるカンボジアですが、ベトナムの宗教観とは全く違います。

全国民の90%以上が仏教徒であり、国王がカンボジアの仏教の頂点となっているカンボジアでは、生活の中で仏教が強く色づいています。

カンボジアの街を歩いていると、時折カンボジア人の僧侶が歩いているのを見かけることがあり、国民は僧侶に敬意を払っています。

ベトナムの宗教観とタイ、ミャンマーの宗教

カンボジアと同様タイとミャンマーも仏教の影響がベトナムよりも色濃く出ています。

特にミャンマーは非常に敬虔な仏教徒が多く、信者の90%以上である仏教徒が人生で何度も出家します。

当然僧侶は非常に敬意が払われ、道ですれ違えば深々と敬意を捧げ、バスなど公共の乗り物に乗った時は常に優先席に座ることができます。

このように、ベトナム人の仏教徒は日本人、韓国人、中国人と近いものがありますが、カンボジア、タイ、ミャンマーの仏教は日本やベトナムと全然違います。

ベトナムの主な宗教と比率 キリスト教

仏教徒に次いで比率が高いのは、キリスト教です。ベトナム人のキリスト教徒は仏教徒に比べて信仰心が高い人の割合が高いのが特徴です。

つまりベトナム人の仏教徒が自分は仏教徒だと言っても、僧尼以外のほとんどは宗教活動に熱心ではありませんが、ベトナム人が自分はキリスト教徒という場合、熱心に教会に通う人が多いです。

カトリック

ベトナムのキリスト教の中で多数を占めているのがカトリックです。ベトナム各地にはカトリック教会があり、ナムディンやニンビンなど一部の村全員がカトリック教徒というところもあります。

しかしベトナムのカトリックは、伝統的な信仰や先祖崇拝をミックスした崇拝をしている人も多くいるのが現状です。

ベトナム人のカトリック教徒は、聖書そのものをじっくりと読んでいる人は非常に少なく、ミサの取り扱い書を聖書だと勘違いしている人も多くいます。

しかし教会やミサに出席することにはとても熱心で、毎日休まず仕事をしなければならない貧しい家庭でも、日曜日のミサには欠かさず出席するという人もたくさんいます。

プロテスタント

ベトナムのプロテスタント教徒は比率としては少数です。プロテスタントが初めて伝わってからまだ100年程度しか経っておらず、特に北部ではプロテスタントの教会はごくわずかしかありません。

しかし南部のホーチミンでは一定数のプロテスタント教徒がいて、「南部はやはりアメリカの影響が強い」と感じさせられます。

プロテスタント教徒はやはり宗教改革しただけあって、聖書を熱心に読んでいるという人が多いですが、ここベトナムのプロテスタント教徒もやはり自分の聖書を持っています。

またプロテスタントの教会に行けば、ベトナム語の聖書を購入することができます。

少数派キリスト教徒

近年ベトナムは韓国に強く影響されていますので、全体としてはごくわずかですが統一教会など韓国系のキリスト教新興宗教の数も増え始めています。

また日本ではあまり見かけませんが、「神の母なる教会」(Hội Thánh Đức chúa Trời Mẹ」という新興宗教による少々強引な勧誘が社会問題になっています。

ベトナムの主な宗教と比率 強大な目玉のカオダイ教

ベトナムで仏教、カトリックに次ぐ3番目に多いのが、ベトナムの新興宗教カオダイ教です。

ベトナムのカオダイ教は100万から300万人の信徒がいると言われていますが、とりわけ総本山のあるタイニン省では人口の3分の2がカオダイ教徒だと言われています。

カオダイ教はキリスト教、仏教を中心に、イスラム教、儒教、道教、そして精霊崇拝、先祖崇拝、さらにはソクラテスやユゴーなど歴史上の偉人も聖人として崇めるという、すべての宗教のいいとこ取りをした宗教です。

色々な宗教をミックスさせるところや町ごと宗教になっているところなどは日本の天理教を思わせます。

カオダイ教の創始者ファン・コン・タックはもともとキリスト教徒でしたが、そのうち仏教や他の宗教の要素も取り入れるようになりました。

カオダイ教が様々な宗教や偉人を崇める目的は、多数の信者を獲得するためだと言われています。

カオダイ教の特徴となっている大きな目玉や派手な装飾の寺院は有名で、ホーチミンからのツアーもありますので、ベトナムの宗教面でのディープな一面を知りたい人にとっておすすめです。

ベトナムの主な宗教と比率 ホアハオ教

ベトナムの新興宗教の中で、カオダイ教に次いで比率が多いのは仏教の強い影響を受けているホアハオ教で、現在でも100万人以上の信者がいるとされています。

ホアハオ教は、南部のホアハオ村出身のヒン・フー・ソーが創設した宗教で、短期間のうちにメコンデルタを中心に多数の信者を獲得しています。

しかし最近では信者の減少が目立ち始めています。

ベトナムの主な宗教と比率 ココナッツ教

ベトナムの新興宗教の中で最も奇抜な宗教でもあるココナッツ教の現在の比率は0%つまり解体しています。

しかしメコン川の中心に浮かぶフーン島という小さな島を中心に、一時期は1万人もの信者がいました。

ココナッツ教の信者の中にはベトナム戦争時の元アメリカ兵も含まれていたようですが、これは単なる兵役逃れだったのではないかという説が濃厚です。

ココナッツ教は世界平和を目的とする宗教で、ココナッツだけを食べていれば世界が平和になると教えていました。

信者はココナッツやヤシの実以外の食べ物は食べてはいけないと教えられていて、教祖も信者の模範となってココナッツ以外のものを食べないだけでなく、日中の大半をココナッツの木の上で過ごし、夜も横になって寝ないというかなり厳格な生活を過ごしていました。

一方で創始者タオズアは若い妻を9人も作り、フーン島に遊園地のような場所を建設し、そこで生活していました。

1990年に81歳で教祖タオズアが亡くなり、教団はベトナム政府によって解散させられました。亡くなった時の教祖の体重は30キロにも満たなかったようで、本当にココナッツだけの生活を実践していたのかもしれません。

現在ではフーン島は元ココナッツ教団の聖地として観光地化されています。

ベトナムの主な宗教と比率 イスラム教

ベトナムのイスラム教徒の数は、約7万人で比率としては0.1%にも満たない数です。

主なベトナム人の信徒はベトナム中部やメコンデルタ地域にいるチャム族ですが、他にもインドネシア人、マレーシア人、パキスタン人、イエメン人、また北アフリカの人たちなどの移住民がいます。

イスラム教というと厳格で過激なイメージを持っている人も少なくないと思いますが、ベトナム人のイスラム教徒は非常に温厚で寛容な宗教で、「パニ」と呼ばれている独自の崇拝方式をしています。

ベトナムの主な宗教と比率 ヒンドゥー教

同じく一部のチャム族やインド系の住民によって信仰されているヒンドゥー教も、ベトナムの中で少数派です。

しかしベトナムにおいてヒンドゥー教の歴史は意外と古く、チャンパ王国時代から崇拝されています。

現在ではミーソン聖域を中心にいくつかヒンドゥー教の寺院がありますし、ホーチミン市内にもカラフルなヒンドゥー教の寺院があり、観光名所ともなっています。

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ベトナム人の宗教感は日本人と似ている

このように調べますと、ベトナム人の宗教観は日本人と非常に似ていることがわかります。

国民の大多数が仏教徒と言われながらも実際に信仰心を表すのは冠婚葬祭や正月など特定な時期だけで、基本的には無宗教の人が多数を占めています。

他の宗教に対しても寛容で、色々な宗教を受け入れています。

日本人はよく12月後半にはクリスマスを祝い、翌週には正月様を祝うことを世界から揶揄されますが、ベトナムでも、キリスト教でもない人がクリスマスを祝うようになり始めました。

また日本人が「神仏習合」とし、信仰の有無は別として、仏教を信奉しながらも八百万の神を崇拝しているように、ベトナム人も仏教を信じながら精霊や祖先を崇拝しています。

日本人の宗教観と似ていないところ

しかしベトナム人は日本人に比べると宗教に熱心です。日本人は宗教に対して無関心だけでなく、嫌悪している人さえいて、宗教的な話を嫌がります。

一方ベトナム人も無宗教の人は多いですし、実際に宗教的な話を嫌がる人も多いですが、それでも霊的な話に関心を持っている人は少なくありません。

また先ほどベトナム人もクリスマスを祝う人が多くなったことを説明しましたが、日本人はクリスマスが終わったらすぐに片付けて正月に切り替えるのに対し、ベトナム人は一度クリスマスを祝うと、その装飾はいつまでも続きます。

西暦の2月ごろに当たる、旧正月になる頃にもまだクリスマスの装飾が残っていて、正月の飾りとクリスマスの飾りが同時に置かれるところもあります。

ベトナム人の儒教と日本人の儒教

ベトナム人も日本人も儒教の影響を強く受けていますが、ベトナム人の方がその影響を強く感じます。これは日本人である私たちがベトナムに行くときそれを強く感じるでしょう。

例えばこの記事でも何度か紹介しましたように、ベトナム人は年配の方を深く敬います。

また親を大切にする文化は非常に強く、子供は社会人になると貧しくても親に仕送りをし、旧正月には故郷に帰って親と一緒に祝います。日本人からするとマザコンのように思えるほど親を大事にする人もいるほどです。

このように日本人にとって「古き良き時代」的なところがベトナムにはまだあります。

しかしベトナム人からすると、「最近の若いものは年配の人たちを全然敬わない」とか「親に敬意を払わない」という人も増えているようです。

【まとめ】ベトナム人の宗教と日本の宗教

今回はベトナム人の宗教について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

  • ベトナムでは宗教的にタブーなものはほとんどありません。他の宗教にも寛容で敬意を払ってくれます。
  • 現在のベトナム語のアルファベット表記はフランス人のキリスト教徒である宣教者によって考案されました
  • ベトナム人の中で最も多い宗教は仏教、カトリック、カオダイ教です。しかし実際には自分が無宗教であると唱える人の割合は80%以上います。
  • 無宗教が多く、他の宗教に寛容で、儒教の影響を受けているベトナム人は日本人の宗教観ととてもよく似ています。

外国に行くとまず驚くのが宗教観の違いですが、ベトナムは日本人の宗教観と似ているのでそれほど驚くことはありません。

むしろベトナム人の文化や生活スタイルに驚くことが多いでしょう。

ベトナムは非常に親日国家で、日本人というだけでとても喜んでくれる人がたくさんいますが、それも宗教観の相違が少ないことが関係しているかもしれません。

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