
オーストラリアではコーヒーと同じくらい家庭での紅茶の普及率が高く、昔オーストラリアがイギリス領地であったことや、広大な自然や安定した気候がオーストラリア国内での紅茶の生産加工を可能にしたことなどが紅茶普及の背景に挙げられます。
オーストラリアではストレートティーをブラックティー、ミルクを入れて飲む紅茶をホワイトティーと呼び、ブラックティーにはミルクが添えられ提供されるのが一般的です。
イギリスに本社を置くティーカンパニーが多いですが、オーストラリア国内での茶葉の生産、加工、輸出を通じてその茶葉の新鮮さを全面に売りに出す自国企業が力をつけ人気を得ています。
通常のブラックティーに比べ、チャイティーやハーブ、フルーツ、スパイスなどを取り入れブレンドした紅茶が多く、その種類や組み合わせは無限大です!
Contents
オーストラリアで紅茶が人気の理由
オーストラリアといえばコーヒーをイメージする方も多いのではないでしょうか、実際、オーストラリア人にとって毎朝のコーヒーは習慣ともいえ、豆やミルクなどに各人が強いこだわりを持っています。
とはいえ、もともとイギリスの植民地であったオーストラリアには紅茶文化や、紅茶と共に楽しめるサンドウィッチやスコーン、ケーキなどを3段のお皿に乗せたハイティーなどを楽しむ習慣が根強く残っていて、ベーシックなイングリッシュブレックファストをはじめ、チャイティー、グリーンティー、レモングラスティーなど様々なフレーバーの茶葉が楽しまれています。
ブラックティー?ホワイトティー?オーストラリア人の好む紅茶の飲み方
日本ではメニューとしてレモンティーやミルクティーなどあらかじめ表記してあることの多い紅茶ですが、オーストラリアでは紅茶の茶葉の種類のみが表記されているのが一般的です。
オーストラリアは豊かな自然と広大な大地から酪農が盛んなため、おいしく新鮮なミルクが流通しています。
オーストラリア人は「フラットホワイト」というオーストラリア特有のミルクコーヒーをはじめラテ、カプチーノなどミルクを使ったコーヒーを一般的に好みますが、紅茶も同じくストレートより、ミルクを足して飲む楽しみ方が一般的です。
ミルクの添えられたもの、もしくは紅茶にミルクが足してあるものをホワイトティーと呼び、イングリッシュブレックファストやアールグレイ、チャイティーなどには一般的にミルクが添えられます。
逆にストレートの状態をブラックティーといい、カフェでは「僕はミルクを使わないから無駄にしないでね、ブラックティーでいいよ!」なんて会話が交わされます。
オーストラリア人は紅茶にレモンを入れる習慣はありませんので、必要であれば「Could you put (May I have )a slice of lemon ?」 と、尋ねてみましょう。
オーストラリア初の人気ティーブランドT2

https://www.t2tea.com/en/au/Home
1996年にオープンした、オーストラリアはメルボルン発祥の紅茶専門店です。
ブラックティーはもちろん、ルイボスティーやグリンティー、ハーブティー、チャイ、フルーツフレーバーティーなど常時200種類以上の茶葉に加え、期間限定商品や茶器などを取り扱っています。
T2の歴史
T2はMaryanne ShearerとJan O'Connorによって1996年に共同設立されました。
T2の名前の由来は共同創始者のTEA TWOの意味合いのほかに、TEA TOOとも表記されています。
1999年末にはメルボルンに2店舗目を展開、これが爆発的なヒットとなりこの年のクリスマスにはメルボルン両店舗が売り切れとなりました。
2000年代にはオーストラリア各地に店舗も広がり、カフェのメニューなどでも取り扱われるようになりました。
その後もニューヨーク、ロンドン、スコットランドやシンガポールからはじまり、オーストラリア国内、ニュージーランド、米国、アジアへとシェアはどんどん拡大、成長し続けています。
日本には店舗がまだありませんが、T2のHPからインターネット購入が可能です。
T2の人気の秘密
最高級の1杯を提供するために選び抜かれた最高品質の茶葉とその香り、また豊富な品ぞろえが人気の秘密です。
例えばブレックファストティーにしてもベーシックなイングリッシュブレックファストをはじめ、アイリッシュ、メルボルン、ニューヨーク、シドニーなど各地をイメージし、ブレンドされています。
また、なんといっても目を引くのはオレンジのボディにカラフルで大きなT2のロゴとフレーバーティーの名前が描かれたそのデザインです。
家に一つ置くだけでインテリアにもなりえる洗練されたそのデザインは、お土産としても喜ばれること間違いなしです。
T2の購入方法
欲しい茶葉をイメージする
まずは自分がどんな風味や用途を考えているのかイメージしてみましょう。
T2のHPでは、紅茶検索ができるようになっていて、style(茶葉かティーバックか)Flavour(風味)Enjoy With(ミルクやはちみつなど添付するもの)Type(紅茶の種類)などで、検索を絞り込むことができるので、イメージ固めにおすすめです。
T2の店員さんはフレンドリーで、入店すると声をかけてくれるので、店舗に足を運んで自分のイメージを伝えると手助けしてくれることでしょう。
お店には常時5種類ほどの試飲できるティーが置いてありますので、色々ためして新しいフレーバーを見つけてみるのも面白いかもしれません。
サイズ①CUBE(キューブ)

T2らしい、カラフルなボックスとパッケージが特徴のCUBEタイプ、このボックスの色はかわいらしさだけでなく、中に入っている茶葉のstyleが一目でわかるように工夫されています。
オレンジのボックス:Loose Leaf(茶葉): 100g-3.5Oz
イエローのボックス: ティーバック: 25Pk(個)
ブルーのボックス:オーストラリア認定のオーガニック茶葉
サイズ②TIN(缶)

長細く、黒い缶にカラフルな配色のシールが特徴的なTINタイプです。
カフェなどでこのTINがずらっと並んでいると中々の圧巻で、インテリアとしても可愛い内容量の多いタイプです。
茶葉は250g-8.8Oz
ティーバックは60Pk(個)
サイズ④FOIL(詰め替え用)

お得な詰め替え用です。
内容量はTINタイプと同じく、茶葉なら250g、ティーバックは60個入りですが、詰め替え用はTINに比べて2AUDほどお安くなっています。
T2のおすすめフレーバ―
T2のおすすめはトップセールスの人気商品を集めたFamous Five(フェイマスファイブ)です。
French Earl Grey:フレンチ アールグレイ
花びらとフルーツのノートが入ったミディアムボディの紅茶で、クラシックなベルガモットが感じられる大胆で洗練されたインスピレーションあふれるフレーバーです。
Fruitalicious:フルータリシャス
クランベリー、ブルーベリー、ドラゴンフルーツ、ゴジベリーの食欲をそそるベリーミックスにパパイヤ、キウイ、パイナップル などのフルーツが配合されたフルーツティーです。
フルーティー+デリシャスの名のごとく、口いっぱいに広がるフレッシュなフルーツの香りが人気の秘密です。
Gorgeous Geisha:ゴージャスゲイシャ
なめらかで甘く、クリーミーないちごとクリームの甘美な風味とを緑茶に組み合わせたこの紅茶は、ホットまたはアイスでも楽しめます。
日本人には少し馴染みのない甘い紅茶ですが、甘いとはいっても紅茶のフレーバーのようなもので、実際の甘味ではないので緑茶との相性も良く、意外性のあるフレーバーティーです。
Strawberries & Cream:ストロベリーズ&クリーム
リンゴ、ハイビスカス、ローズヒップ、イチゴ粒などのほかにヨーグルトチップも入ったフレーバーティーで、その特徴は茶葉にお湯を注いだ時の甘い香りと鮮やかなローズピンク色のカラーです。
Melbourne Breakfast:メルボルンブレックファスト
ブレックファストティーの中でも、フルボディのしっかりとした紅茶に、こくのあるバニラの甘い香りが特徴の紅茶です。
少し重ためのこの紅茶はミルクを足してホワイトティーにして飲むのがおすすめです。
この地名+ブレックファストシリーズは他にもニューヨークやロンドンなどがあり、特にオーストラリアの地名の付いたパース、メルボルン、シドニー、アデレードブレックファストはオーストラリア土産にピッタリです。
ブレックファストティーだけをセットにしたシリーズも売ってあるので、ぜひチェックしてみてください。
お土産におすすめ、T2のギフトパックや茶器

T2では紅茶のほかに茶器やティーポット、ウォーターボトルなども取り扱っています。
カラフルで目を引く可愛いものから、シンプルな透明グラスのものなど、用途や好みに合わせて選べます。
ギフトボックスは茶器と紅茶葉がセットになったものや、チャイティーのセット、ブレックファストティーのセットなど数種類の茶葉のセット売りがあります。
T2のHPではFOR HER(女性向け)HOR HIM(男性向け)FOR Teen and Kids(10代および子供向け) For Teacher(先生に)の4種類のジャンルのおすすめを紹介しているので、プレゼントに悩んだら是非チェックしてみてください!
スーパーマーケットで買える!オーストラリアで人気のTEA (紅茶)ブランド
ここからはオーストラリアのスーパーマーケットで売られている紅茶についてご紹介していきます。
Canstar Blueによる顧客満足度調査の人気順に各ティーブランドの味/コスパ/包装/茶葉のバラエティ /全体的な満足度を☆1~☆5で5段階評価し、以下ご紹介していきます。
オーストラリアのスーパーマーケットの特徴や利用方法、おすすめ商品商品などを詳しく知りたい方はオーストラリアのスーパーマーケットでお買い物!お土産選びにもおすすめ!買い物の仕方やクレジットカードの使い方まで完全解説!をチェックしてみてください!
MADURA

全体的な満足度 ★4/ 味☆5/コスパ☆4/包装☆4/茶葉のバラエティ☆4
紅茶プランターのマイケルとノルマ・グラントクックによって1978年にNSWの奥地にあるオアシスに設立された紅茶プランテーションです。
オーストラリア産ということもあって、オーストラリア人の支持の強い紅茶葉でイングリッシュブレックファストはリッチで薫り高く、かつ後に苦みが少なく飲みやすいのが人気の秘密、グリーンティーも人気です。
TWININGS
全体的な満足度 ★4/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆4/茶葉のバラエティ☆4
本社をイギリスに置く飲料を取り扱う会社です。
紅茶のほかにコーヒーやホットチョコレートなども幅広く取り扱っています。
紅茶はブレックファストティーをはじめ、イングリッシュブレックファスト、アイリッシュブレックファスト、セイロンやアッサム、フルーツフレーバーやスパイスがブレンドされたものなど種類が豊富です。
とくにお勧めはオーストラリアアフタヌーンティーです!

2012年、AustraliaDay(オーストラリアデイ)の期間限定商品であったものの、その人気から今では定番商品として売られています。
爽やかかつ、重めのこのブラックティー、オーストラリアの夕暮れにカンガルーのシルエットがはいったオーストラリアらしいパッケージはオーストラリアお土産にピッタリではないでしょうか!
Dilmah
全体的な満足度 ★4/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆4/茶葉のバラエティ☆4
スリランカで生まれた創始者のメリルフェルナンドは、コロンボに移り、そこでロンドンのミンシングレーンでトレーニングを受け、セイロンの紅茶テイスターの1人となり、1981年にセイロンティーサービスリミテッドを設立しました。
1980年代後半にオーストラリアのColesに売り込みを始めたDilmahの取り扱いは、他スーパーマーケットにも徐々に拡大していき、ニュージーランドや北米、ヨーロッパにも展開。
今日オーストラリアはディルマの世界の年間小売売上高の10%を占めています。
セイロンティー:1972年までスリランカの国名がセイロンであったことを受けて、スリランカ産の茶葉は地域およびブランドとしてセイロンティーと総称されます。
ブラックティーで、柑橘系の香りが特徴です。
Nerada
全体的な満足度 ★4/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆4/茶葉のバラエティ☆4
FNQのアサートン地方で栽培、生産されている純オーストラリアンティーです。
ファーノースクイーンズランド州の緑豊かな台地であるアサートンの豊かな火山性土壌、高度、十分な降雨量の組み合わせは、世界最高品質のお茶を栽培するのに最高の条件です。
ネラダティーは、天然の酸化防止作用を持つツバキシネンシス(中国ツバキ)植物から作られていて人工香料、色または防腐剤は含まれていません。
ブラックティーはもちろんのこと、レモングラスやハイビスカス、カモミールなど天然のオーガニックハーブティーもおすすめです!
Lipton
全体的な満足度 ★3/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆3/茶葉のバラエティ☆4
日本でも人気のリプトンはイギリス初の紅茶で、オーストラリアでも人気があります。
レモンやミルクによく合う、バランスのとれたブラックティーです。
Tetley

全体的な満足度 ★3/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆4/茶葉のバラエティ☆4
Tetley のおすすめ商品はCold Infusionシリーズです。
Cold Infusionつまり、お湯でなく、冷たい水で水出しできる紅茶です。
暑い夏にはピッタリのこの商品、 以下の2つのフレーバーと4つのフレーバーの詰め合わせの3商品がWoolworths、Aldi 、IGAの一部店舗にて購入可能です。
Raspberry & Cranberry fruit and herbal infusion(ラズベリー&クランベリーフルーツ&ハーバルインフュージョン)
Mint, Lemon & Cucumber Cold Infusions(ミント、レモン&キュウリ)
Cold Infusion Multipack(詰め合わせ)
- Raspberry & Cranberry(ラズベリー&クランベリー)
- Orange & Peach(オレンジ&ピーチ)
- Mint, Lemon & Cucumber(ミント、レモン&キュウリ)
- Strawberry & Watermelon(ストロベリー&スイカ)
Bushells
全体的な満足度 ★3/ 味☆4/コスパ☆4/包装☆3/茶葉のバラエティ☆4
ブシェルズはオーストラリア初の紅茶の商業会社で、同時にコーヒーメーカーでもあります。

紙製の箱の中に50もしくは100個入りの紅茶パックが入っています。
一つ一つの紅茶パックは個包装されていないので、お土産よりは日常的に紅茶を楽しむ方にむけた企業や家用の紅茶という感じです。
オーストラリア各地のおすすめTEA
オーストラリア各地にはその地域の植物や水、気候を生かしたティープラントやティーショップがあります。
ティープラントツアーや工場見学、紅茶の飲み比べが可能な場所もあり、観光地としてもおすすめです。
Daintree Tea Company
デインツリーティーカンパニーは、NorthQLD州のデインツリーエリア、ケープトリビュレーションのすぐ南に位置するカバガッタプランテーションにあります。
熱帯地方特有の年間を通した高い降雨量や 、年間平均25°〜35°の暖かい気候、花崗岩の沖積赤土などの独特の生育環境によって茶がタンニンを含まず、独特の味わいのあるお茶を生み出しています。
また、これらの生育条件は害虫を防ぐので農薬も必要とせず、より自然な風味と環境に優しいお茶を提供することが可能となっています。
デインツリーティーは100%オーストラリア産で、所有、栽培、加工されています。
収穫は、定期的に約2週間おきに柔らかい緑色の芽を摘み取り、乾燥、加工、包装されます。
葉が最初に摘まれてから包装されるまで、24時間で市場へと送られるので、オーストラリア市場で最も新鮮な紅茶の一つといえるでしょう。
付近は世界遺産の熱帯雨林や野生のクロコダイルの生息する川などもあるので、デインツリーツアーの一環として訪れてみるのもおすすめです。
住所:Lot 12 Cape Tribulation Road, Diwan, QLD, 4873
Byron Bay Tea Company

トラディショナルなブラックティーから、チャイ、ハーバルティーまで幅広く取り扱っていて商品の種類が豊富です。
なんといってもその特徴はインスタ映え間違いなし!の可愛い包装です。
ギフトセットや茶器なども扱っていて、ギフトセットは季節をテーマにしたものや、バイロンベイを表現したものなどでシリーズがあるので、種類が沢山あって悩んでしまう方には特におすすめです。
住所:54 Broken Head Rd, Newrybar NSW 2479
Elmstock Tea Company
1979年にヒラリー・ホワイトによってオーストラリアで設立されたエルムストックは、世界の主要な茶生産国および地域から調達した高品質のお茶の販売を専門としています。
Elmstock Premium Quality Teaは、専門のグルメショップで販売され、レストランやカフェにて提供されています。
高級ワインと同様に、お茶の品質は気候条件、地域の特性、植林管理者とブレンダーの専門知識により左右されます。
スーパーマーケットでは買うことのできない、選び抜かれた少数の最高品質のプレミアムティーを販売する会社です。
住所:Unit 14/8 Booth Place BALCATTA WA 6021
Yarra Valley Tea Company
優れたワインの生産地としても知られるYarra Valleyの土壌や水を得て育った地元ビクトリアの緑茶、厳選されたハーブ、バイオダイナミックフルーツ、世界最高のシングルエステートの紅茶とスパイスをブレンドした紅茶を専門としています。
ACOのプレミアムオーガニックの認定をうけたオーガニックティーを取り扱っています。
手書き調のかわいいパッケージが特徴です。
紅茶を日本へ持ち帰る方法
液状のチャイシロップやハーバルティーなどは預け荷物に入れましょう。
ティーバック、紅茶の葉、ともに預け荷物および手荷物での持ち込みが可能です。
基本的には紅茶は検疫観閲対象外で日本への持ち込みが許可されています。
今回ご紹介したスーパーマーケットで購入できるもの、また各地域のおすすめ茶葉などはハーバルティーやドライフルーツを含んだものでも入国可能ですが、ローカルマーケットなどで売られているオリジナルの茶葉には注意し、不安であれば検疫の際に申告しましょう。
まとめ
オーストラリア産の紅茶は栽培、粉砕、乾燥、加工および包装まで一貫して自社で取り扱うので輸送にかかる時間が少なく、新鮮であるのが特徴です。
スーパーマーケットではティーバック100個入などが安価で売られていてコスパがよく、頻繁にセール対象になっています。
オーストラリアの自然やその土地各々の気候や天候、土壌を生かした風味のことなるオリジナリティあふれた茶葉が作られています。
一重にブラックティーといってもその風味が全く異なるほか、レモングラスやローズヒップ、ドライフルーツやスパイスなどを使ったハーバルティーやフルーツティー、バラエティが豊富です。
いくつかの茶葉を選択して試せるギフトパックは、送る相手や季節などでテーマ分けされているのでお土産におすすめです。
多くのティーショップで茶器をはじめとする可愛い関連アイテムも取り扱っています。
日本への持ち込みは一般的には制限がありません。