マレーシアは紅茶の産地!twg・boh・サバティ~有名な練乳紅茶・人気土産などをわかりやすく解説!

イギリス植民地時代の文化が、今も残るエキゾチックさが魅力のマレーシア。
”アフタヌーンティーの習慣”も、イギリス文化の影響ともいえるひとつで、マレーシアには紅茶を飲む文化が根付いています。
そんなマレ―シアのクアラルンプールにあるパビリオンには、シンガポール発の紅茶「TWG」のティーサロン併設の店舗が出店しています。
twgは世界でも有数の高級茶ブランドですが、実はマレーシアにも良質な紅茶が育つ産地が2つあります。
その一つが、高原リゾートの避暑地で有名な「キャメロンハイランド」。
イギリス人の手によって開拓された茶畑で、独自の進化を遂げて生まれたのが「BOH TEA(ポーティー)」です。
もう一つが、サバ州の世界自然遺産を望む丘陵地の「SABAH GARDEN」。
そこには、有機栽培紅茶で知られる「SABAH TEA(サバ・ティー)」 があります。
紅茶といえば、マレーシアの国民的飲物が名物となった「テータリック」は、紅茶と練乳を合わせる時のパフォーマンスが有名です。
「テータリック」が名物のになったのも、「boh」が隠れた人気土産になったのも、マレーシア産の上質な紅茶がもてはやされてきた証といえます。
そんなマレーシアの紅茶に関して、詳しく解説していきます。
Contents
マレーシアでもtwg 紅茶でアフタヌーンティーが楽しめる!
twgはシンガポール創業の紅茶で、「1837年」をブランドのシンボルとした世界的にも有名なラグジュアリーな紅茶専門店です。
世界最大級の800種類以上の紅茶コレクションがあり、世界各国の農園から選りすぐりの茶葉をセレクトしてオリジナルブレンドを作っています。
twgの紅茶は、ティーコンシェルジュに相談しながら、好きな容器で50gからの購入ができます。
また、茶器やマカロンなども販売されています。
★スタンダードの茶葉・・・「1937 Black Tea」のブラックティー
★★人気の茶葉・・・「Silver Moon」のグリーンティー
★★★最も高級な紅茶・・・「Yellow Gold Tea Buds」中国で年に一度1000kgしか収穫できない貴重な茶葉
政府関係者や海外のセレブが愛用する1ポットRM423.5の高級品です。
■□日本人向け□■――――――――――――
「Earl Grey Fortune」・・・ダージリンにベルガモットを感じるのが特徴
「Singapore Surprise」・・・ストロベリーの甘酸っぱいフレーバーが特徴
▶シンガポール紅茶twgについては『シンガポールのお土産は紅茶がおすすめ!』で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください!
マレーシアでのtwgはパビリオン店で
twgは世界で1000以上の種類を扱っていますが、マレーシアでは500種のフレーバーを販売しています。
パビリオン店にはカフェスペースがあり、紅茶・緑茶・白茶など多くの種類のオリジナルブレンドティーを味わうことができます。
マレーシアでは、シンガポールの半額ぐらいの価格帯で購入できます。
『TWGパビリオン店』
営業時間:am10:00〜pm10:00
※PAVILIONのツーリスト用パスを提示することで、お会計RM250以上でマカロンがサービスになります。
マレーシアで名物のテータリックは現地でしか味わえないミルクティー
マレーシアの名物のひとつに「テータリック(Tea Tarik)」があります。
「テータリック」は、マレーシアの伝統的なミルクティーです。
近年、テータリックはマレーシア政府当局によって、飲食物遺産の一つとして認定されました。
テータリックを作るパフォーマンスは旅行者にとっても珍しく、技術を競い合うための競技会があるほどです。
マレーシアのテータリックは紅茶と練乳で淹れ方に特徴がある
テータリックは、ダストと呼ばれる紅茶の粉で濃い目の紅茶をベースに、コンデンスミルク(練乳)と砂糖を加えているので甘いのが特徴です。
テータリックとミルクティーの違いは、牛乳の代わりにコンデンスミルクを使うことで、まろやかでコクのある甘めのミルクティーに仕上がります。
テータリックの最大の特徴は、「淹れ方」にあります。
マレー語で「テ= 紅茶」「タレ= 引く」という意味です。
左右の手で2つのカップを使って、紅茶と紅茶を引くように移し替えて混ぜるスタイルは、テータリックの独特な淹れ方です。
この淹れ方には、以下のような効果があります。
●均等に混ぜながら適度な温度に下げる効果
●高低差を使って空気に触れさせ紅茶アロマを最大限に引き出す効果
●表面に泡の層を作り旨味と香りを封じ込める効果
そんな伝統的なミルクティーがあるマレーシアには、実は上質な紅茶の産地があるのです。
マレーシア紅茶も有名!紅茶はマレーシアの誇り
マレーシアには様々なイギリス文化が根付いていますが、マレーシアの紅茶文化もそのひとつ。
マレーシアには紅茶を飲む文化が根付いていて、アフタヌーンティーの習慣があります。
そしてイギリス人によってもたらされた紅茶栽培が、独自の進化を遂げて生まれたのがBohティーです。
Bohティーは、マレーシア王室や英国王室でも愛飲されています。
マレーシアでテータリックが国民的飲物になったのも、マレーシア産の紅茶ボーブランドがもてはやされた証ともいえるでしょう。
マレーシアの紅茶は苦味が出なくてアイスでも濁らない
紅茶には放っておくと濁ってしまう特性があります。
タンニンとカフェインが結合することで、濁って見えるようになるのです。
そのタンニンが少ないといわれているのが、東南アジア一帯の紅茶です。
さらにマレーシアの紅茶は、時間が経っても苦味が出ないため、ティーポットを使って紅茶を入れても、二杯目が苦くならないのが特徴です。
また、アイスティーにしても、色が濁らず透明感はそのままです。
マレーシアには2つの有名な紅茶の産地がある
マレーシアには、有名な紅茶の産地が2つあります。
マレーシアの北部の「キャメロンハイランド」と、ボルネオ島にある「サバ州の世界自然遺産の高地」に紅茶農園があります。
マレーシアの高地は、熱帯雨林気候で雨量と十分な日照に恵まれています。
さらに、1日の寒暖の差が大きく朝の霧が濃い環境は、良質な紅茶を栽培するのに最適な条件を満たしています。
そんなマレーシアの良質な紅茶が世界に出回らないのは、「マレーシアの農園で作った茶葉のみ」で商品化しているため、大量生産をしていないからです。
自家農園内で栽培から製品化まで行うマレーシアの紅茶は、クオリティも高く大変希少なものなのです。
では、2つの産地の紅茶を紹介していきましょう。
パハン州のキャメロンハイランドは避暑地の茶畑
キャメロンハイランドは、マレー半島の北中部に位置していて、マレーシアで最も涼しい避暑地であると同時に、トレッキングの地としても有名な観光の街でもあります。
今ではセレブの避暑地というだけでなく、この地に広がる1,200ヘクタールもの広大な茶畑を眺めようと、ヨーロッパ方面から多くの観光客が訪れています。
BOH TEA茶園は日本では知名度が低い観光地ですが、週末になると車が渋滞して動かないことも珍しくないほど人気の観光地です。
マレーシアで一番有名な紅茶ブランド「BOH TEA」は、このキャメロンで生産されています。
キャメロンのBOH農園からは、年間400万キロの紅茶が生産され、マレーシア国内市場の70%と圧倒的シェアを誇るブランドです。
BOH TEA農園は見学もでき、ショップにカフェもあります。
BOH TEAは「幻のアジアンティー」と呼ばれる
BOH TEAは、イギリス人のラッセル氏が1929年に『BOH TEA GARDEN』を創立したのが始まりです。
「BOH」という名称は、「 Best of Highlands 」の略ですが、BOHの由来になっている言葉は「Bohea」。
Boheaとは、中国福建省にある“お茶の産地として名高い「武夷山」”の別名です。
BOH創業当時、中国茶ビジネス界では”Bohea”がプレミアムな茶葉のグレードを意味するものとして使われていました。
「BOH」のブランド名は、この”Bohea”からきているものだといわれています。
BOHは、「幻のアジアンティー」と呼ばれるほど希少価値が高く、豪華列車イースタン・オリエント急行でも採用された逸品です。
イギリス王室エリザベス2世からは、「紅茶アートの傑作」と賞賛を受けたマレーシアの誇りでもあります。
■マレーシア産紅茶「BOH TEA(ボー・ティー)」の特徴
・自家開墾農園栽培の手摘み茶葉を100%使用
・自家農園内で栽培・生産・包装まで行っている
・渋みが少なく上質な香りで味わい深い飲み口
紅茶の種類もアールグレイからハーブブレンド・フレーバードなど様々な種類が発売されていて、TWGと比べると3分の1で値段もリーズナブル!
マーシア・サバ州の世界自然遺産の茶畑
マレーシアの世界自然遺産に登録されたキナバル山を望む丘陵地に、自然豊かな茶畑「SABAH GARDEN」があります。
SABAH TEAは、雄大なボルネオの地で育まれた有機栽培紅茶です。
人の手によって朝摘されたフレッシュな茶葉が、敷地内の自社工場で製造されています。
また、サバ・ティーガーデンは、ボルネオの新たなスポットとして注目されています。
■マレーシア・ツーリズム・アワードのBest Educational Tour賞受賞
サバ・ティーガーデンでは、茶園見学に加え豊かな自然環境にも触れてもらうために、ジャングルトレッキング・マウンテンバイク・乗馬など、様々な体験プログラムを導入しています。
サバティー(sabah tea)は無農薬・無着色で品質保証
「サバティー(sabah tea)」は、無農薬・無着色で製造され、品質はSIRIMによって保証されています。
SIRIMとは、マレーシアの認証機関で米国のUL、カナダのULC、日本のJQA(財団法人日本品質保証機構)と同等のものです。
また、オランダに拠点を置くオーガニック製品検査機関SKALによっても証明されているほど高い品質を誇ります。
マレーシア のboh紅茶は土産でも一番人気!
BOH TEA(ボー紅茶)は、ホワイトコーヒーと並んでマレーシアの定番のお土産となっています。
BOH TEAは、マレーシアのスーパー・お土産店・空港など、様々な場所で販売されています。
BOHの紅茶は種類が豊富で上質!世界に流通していないからこそお土産には最適です。
BOH TEAの紅茶は種類が豊富・美味しい・値段もリーズナブル!
マレーシアのスーパーの紅茶コーナーでは、国民のニーズに合わせた多種多様の紅茶が並んでいます。
・味の種類
・大袋から小袋
・紅茶カップ用のティーバック
・紅茶ポット用のティーバック
・茶葉のもの
スーパーでは、ボーティーの売り場面積が一番広いのですが、商品のラインナップが豊富でないことが難点です。
好きな物を選ぶのであれば、日系百貨店・空港の免税店やキャメロンハイランドの直売店であれば、外国人のお土産用に品揃えが充実しています。
【BOH TEAの代表的な商品ライン】
BOH Teaには多くの種類がありますが、普段使いの定番タイプ・お土産にも人気のお勧めの商品をピックアップして紹介します。
BOH Teaには多くの種類がありますが、普段使いの定番タイプ・お土産にも人気のお勧めの商品をピックアップして紹介します。
◆シングルオリジンのガーデンティーシリーズ―――――――――――
ガーデンティーシリーズは、一つの茶園から厳選した茶葉のみを採用したシングルオリジン商品です。
シングルオリジンは、その土地で作られた茶葉しか使われないので味の違いがはっきりと分かります。
自分好みの茶葉を探したい人は、ブレンドしたものよりもシングルオリジンの商品がおすすめです。
単一の農場で作られた原材料だと、育て方や流通経路が明らかで商品へのこだわりも見えてきます。
ガーデンティーシリーズは、パッケージデザインや茶葉の質と香りが良いので、お土産にもお勧めの商品です。
同じシリーズでも価格に比例して香りも良くなり、口当たりも滑らかになります。
- 『キャメロニアンゴールドブレンド』
価格:茶葉150g入りRM12.60
価格:ティーバッグ20個入りRM5.10 /ティーバッグ60個入り RM12.50
- 『クラシック(キャメロンハイランドティー)』
価格:茶葉250g入りRM6.30 /茶葉500g入りRM11.30
価格:ティーバッグ50個入り:RM7.65 / 100個入りRM12.70
どちらも他の商品と比較して、茶葉の質と香りが良く美味しい紅茶です。
お土産用に購入するのであれば、ティーバッグ商品が個装になっているゴールドブレンドがお勧めです。
◆フレーバーティーの「 Seri Songket 」シリーズ―――――――――――
パッケージでも華やかで市場に出ている数量も少ないので、お土産に適しているフレーバーティーシリーズです。
- 7種類のフレーバー
『バニラ(Vanilla)』
『Earl Grey with Tangerine(タンジェリン系アールグレイ)』
『Lemon with Mandarin(マンダリンオレンジ系レモン)』
『Lime and Ginger(ライム&ジンジャー)』
『Lychee Rose(ライチーローズ)』
『Mango(マンゴー)』
『Passion Fruit(パッションフルーツ)』
価格:ティーバッグ20個入りRM9.9
◆ノンカフェインのハーブティー―――――――――――
妊婦やカフェインが苦手な人へのお土産に最適なシリーズです。
『カモミール』
『ハイビスカス』
『ペパーミントバーム』
『ジンジャー』
『ルイボス』
価格:ティーバッグ25個入りRM34.80
◆インスタントティーの「3 in 1 シリーズ」―――――――――――
マレーシアで人気のインスタントティーのシリーズです。
3 in 1 シリーズは、砂糖やミルクが配合されているのでお湯を注ぐだけでOK!
- 『Teh Tarik(テータリッ)』
- 『抹茶ラテ』
価格:12スティック入RM14.95
※販売場所により商品の種類や定価も変わってきます。
価格に関しては参考価格を記載していますので、公式サイトにて正確な定価を確認してください。
▶詳細はボーティーの公式サイトで!
マレーシア紅茶界に新星「THE BIRD TEA」が登場!
マレーシア紅茶業界に新たに登場したTHE BIRD TEAが、今注目されています。
Tea Bird Tea Organicのこだわりは、オーガニック!
茶葉は全てがカフェインレスか完全フリーで、THE BIRD TEAしか出せないフレーバーを目指しています。
パッケージにもこだわりオシャレで再使用可能にするなど、健康や社会的にも前向きな人生のための商品価値を優先的に考えているブランドです。
マレーシアのお店のドリンクメニューは紅茶だけでも多種多彩
マレーシアには名物の「テータリック(Tea Tarik)」を筆頭に、驚くほど豊富な種類のドリンクがあります。
「紅茶」だけでも、メニューの数が多いのには驚かされます。
ただし、マレーシアの味に慣れていない日本人にとっては、飲み物が甘すぎるようです。
飲み物の甘さの調節をする注文方法を知っておけば、失敗しなくて済むはずなので、甘さを調節するための2つのマレー語くらいは知っておきましょう。
- kurang・manis ⇒ クラン・マニス=控えめ・甘さ
- tanpa・gula ⇒ タンパ・グラ=抜き・砂糖
【 マレーシアのお店でよく見る紅茶のメニュー】
- Teh ( テー )=紅茶
- Teh O (テー・オー)=紅茶+砂糖
- Teh C (テー・シー )=紅茶+砂糖+練乳
- Teh Halia ( テー・ハリア )=紅茶+練乳+生姜
- Teh Tarik ( テー・タリック )=紅茶+練乳+砂糖の泡立った名物紅茶
- Teh O Limau ( テー・オー・リマウ )=紅茶+砂糖+ライム
- Teh C Peng Special ( テー・シー・ペン・スペシャル )=紅茶+黒砂糖+ミルク
- Cham(チャム)=紅茶+コーヒー
- Lemon Tea ( レモンティー )=レモンティーだけは英語
※アイスの場合は、全てアイスを最後につけます。
まとめ:マレーシアの紅茶は世界に出回らない隠れた逸品
マレーシアはイギリスの影響で、アフタヌーンティーを楽しむ習慣が根付いています。
そんなマレーシアの名物には、ホワイトコーヒーや「テータリック(Tea Tarik)」という紅茶があります。
テータリックは紅茶と練乳を合せて作るのですが、独特な淹れ方が旅行者にとっても珍しいパフォーマンスでもあり、現地でしか味わえないミルクティーです。
紅茶が名物になったのも、イギリス人の手によって育まれた紅茶園が独自の進化を遂げ、上質な紅茶を生み出した背景があったからといえるでしょう。
マレーシアの紅茶は、時間が経っても苦味が出なく、アイスティーにしても色が濁らず透明感が変わらないという特徴があります。
そんな上質な紅茶を生み出すマレーシアには、2つの紅茶の産地があります。
■「キャメロンハイランド」⇒「BOH TEA(ボー・ティー)」
「幻のアジアンティー」と呼ばれるほど希少価値が高い紅茶
■サバ州の「SABAH GARDEN」⇒「サバティー(sabah tea)」
オーガニック製品検査機関「SKALが証明する」高い品質を誇る紅茶
実は、マレーシア の土産で一番人気がboh紅茶なのです。
ボー・ティーは、種類が豊富・美味しい・値段もリーズナブルで、世界に流通していないからお土産にも最適!
マレーシアの良質な紅茶が世界に出回らないのは、「マレーシアの農園で作った茶葉100%」で商品化しているため大量生産をしないからです。
自家農園内で栽培から製品化まで行っているマレーシアの紅茶は、クオリティや希少性も高いことで隠れた人気商品となっているのです。
マレーシア独自の文化や自然が生み出した紅茶の価値を知れば、現地でのアフタヌーンティーもより味わい深いものになってくるはずです。