
瞑想の実践者は世界で5億人もいるとか。
自分の心さえあれば、どこでも実践できるのが瞑想です。
瞑想を分かりやすく言えば、
「本来の穏やかな心と体を取り戻し、明晰でクリアな意識の自分になる方法」です。
近年、瞑想にはストレス軽減の働きがあることが、様々な研究によっても証明されています。
実際、多くの医療機関で治療法のひとつとして活用され、Google、Yahooなどの一流企業でも研修に取り入れられるようになりました。
スティーブ・ジョブズやイチローも、マインドフルネス瞑想を取り入れてるのは有名な話ですよね。
今回は、近年欧米で注目度が高まっている「リトリート」のひとつでもある瞑想ツアーを紹介します。
Contents
「リトリート」は現代の新たなリフレッシュ法
溢れる情報と時間に追われる現代社会では、様々なストレスや悩みを抱えている人が増加傾向にあるといわれています。
さらに新型コロナウイルスの感染拡大にともない、今まで以上にその傾向が強まり「リトリート(Retreat)」が注目を浴びています。
ご当地でもあるタイの人々も、近年は心の病を抱えて微笑を失いかけている人が急増しているとか。
リトリートという言葉を知っていますか?
リトリートとは「隠居」や「避難」「退却」といった意味を持つ言葉。
ヨガやウェルネスの世界ではよく耳にするようになりましたが、日本ではまだ馴染みの薄い言葉です。
非日常を味わうという意味では、旅行と同じようにも思えるリトリートですがその本質は違います。
「旅行」は、娯楽や経験・休養などを目的にした過ごし方。
「リトリート」は、疲れた心や体を癒して自分自身を見つめなおし、自己成長をすることを目的にした過ごし方。
心を解放し自分自身と向き合う「リトリート」は、ストレス社会に生きる現代人の新しいリフレッシュ方法だと言えるでしょう。
リトリートの方法には、正解はありません。
自分に合ったリラックスできる場所や方法であれば、それでOK!
とはいえ、突然自分なりの方法を見つけるのは難しいもの。
ヨガ・温泉・森林浴・瞑想・セラピーなど、他にもいろいろな方法がありますが、
ここでは、人気の瞑想リトリートにスポットをあててみることにしましょう。
瞑想は、心を静め・心を開くことで本来の自分自身を取り戻すことを可能にします。
海外でもヨガや瞑想を体験できる場所や、一定期間マインドフルネスに取り組める場所が増えています。
今、リトリートで世界的に注目されている国と言えば・・・・・・
リトリートなら・・・今、タイが熱い!
「微笑みの国」と呼ばれるタイは、今リトリートで注目されている場所です。
海・山・川ありの大自然の環境と大都会の顔を合わせもつタイ。
そんなタイに、日常のストレスから解放されて癒しを求めに多くの外国人が訪れています。
タイ人にとって、お寺へ参る目的は「徳」を積むこと。
タイでは、一時的な出家は日常的に行われています。(最も大きな「徳」を積む行為)
在家の人であっても、お寺で瞑想修行をすることは徳を積んでいるという行為にあたります。
タイでは、現在も多くの人々が瞑想修行に励んでいるのです。
瞑想はマインドフルネスとして世界に広がる
近年、瞑想は仏教という宗教の枠を超え、ストレス軽減やリラクセーション・意識鍛錬としての習慣的な取り組みとして世界的な広がりを持ちつつあります。
実際、アメリカでは瞑想(マインドフルネス)を行っている人が600万人を超えているとか。
日本でもアメリカからの影響で、マインドフルネスが盛んになってきました。
瞑想は大きく分けて2つの種類がある
- サマタ瞑想・・・意識を何かに集中させ心を鎮める方法
- ウィパッサナー瞑想・・・心身に起こることをありのままに見つめ洞察する方法
タイで心のケアやスピリチュアルケアの実践では、ウィパッサナー瞑想がよく活用されています。
タイのチェンマイには瞑想修行ができるお寺が増えている
「北方のバラ」とよばれる美しい古都と言えばチェンマイ。
タイ北部最大の都市で、山々に囲まれて自然は豊かな魅力溢れる街です。
チェンマイは仏教の国の“古都”と呼ばれるだけに、格式の高い寺院が数多く存在しています。
市民の仏教に対する信仰心が極めて強く、修行する僧侶に対する尊敬の念も深いのが特徴です。
旅行とはチョット違う「リトリート」って?
自分と向き合う時間と、癒される時間のメリハリ。
それを体と心で感じてバランスを調整し、自然との調和の中で心身共にリフレッシュした感覚を日常生活に持って帰る・・・・・それがリトリートです。
旅行が「観光を通して日常生活を忘れる事で、心身をリセットするもの」だとしたら、
リトリートは「決められたテーマやプログラムで、自分自身と向き合い『自己成長』という心身のリセットをすること」と言えます。
世界中で注目され始めたリトリートでは、違う文化に触れ、同じ目的を持って集まった参加者と意見を交換し合う有意義な時間を過ごすことができます。
「普段の自分だったらこう思うだろう」という固定概念を変えていく・・・これがリトリートの素晴らしいところです。
さあ、ここからは瞑想体験ができるおすすめの場所へご案内しましょう。
タイのチェンマイで本格的な瞑想体験ができるおすすめの場所
チェンマイでは、疲れた心をケアするための瞑想修行プログラムを提供するお寺が増えています。
その瞑想実践法は、古くから受け継がれてきたお釈迦様の教えに忠実に従ったもの。
まずは、究極の瞑想を体験できる場所から紹介していきましょう。
究極の瞑想「ワット・スアン・モック インターナショナルダルマ・ハーミテージ」
ワット・スアン・モックHPより
ワット・スアン・モックインターナショナルダルマ・ハーミテージは、由緒あるアヤーン・ブッダサによって1989年に設立された寺院。
究極の瞑想を体験できるとあって、世界各国から毎月約25,000人もの人が瞑想に訪れています。
訪問者は10日間、瞑想とダルマの指示で静かな隠れ家で時を過ごします。
ここで教えられる瞑想は、呼吸を伴うアナパナサティやマインドフルネス。
(毎月1日から始まり、指示はすべて簡単な英語)
美しく手入れされた敷地内には、スピリチュアル・シアターや集会所・屋外瞑想ホールなど多くの建物があります。
タイの古刹「ワット・ラムプーン」
タイ国政府観光庁サイトより
ワット・ラムプーンワット・ラムプーンは、500年以上もの歴史を持つ寺院。
本堂に納められている青銅の仏像は、国内で1、2位の大きさを争うと言われています。
国籍や宗教に問わず参加できる瞑想修行コースを提供していて、お堂が空いていればいつでも瞑想が出来ます。
静寂で風光明媚な所にあり、一般観光客の出入りも少ないので集中できる素晴らしい環境です。
ここに着いただけで心が洗われる・・・そんな場所。
合宿形式で実施日数は最低3日間。(本人次第なので何日間でもOK)
花園の寺「ワット・スアン・ドーク」
タイ国政府観光庁サイトより
ワット・スアン・ドークは、タイの北部に位置する「北方のバラ」と呼ばれるチェンマイで最も美しい寺院。
1383年に建立された寺院でタイ3大名刹の一つで、ステープ山を背景にした歴代の王の白い仏塔が有名。
タイ語でスアンは「庭」・ドークは「花」という意味を持っていて、「花園の寺」と呼ばれることもあります。
お堂が空いている時には、いつでも瞑想が出来ます。
初心者コースは26日間。
初心者コースを修了すると、10日間の基礎コースに参加することができます。
自然に囲まれた「ワット・ウモーン」
タイ国政府観光庁サイトより
「ワット(=寺)・ウモーン(=トンネル)」は、ステープ山の麓にある緑の森に囲まれた寺院。
12 世紀末、スリランカから招いた僧侶の瞑想修行の場として建立されました。
名称の由来となったトンネル(ウモーン)が掘られたのは、14 世紀末。
その中に仏像が安置され、僧侶たちはトン ネルで瞑想を行ったとされています。
現在は各地から厳しい修行を志す僧侶が目指す「スアン・プッタタム」という修行センターとしての役目を持つ寺院となっています。
敷地内には、観光客も瞑想プログラムに参加できる部屋があり、自然に囲まれた静かな環境で心をリセットできる場所です。
タイでリゾート瞑想ができるおすすめの場所
リゾートで身体の休養と瞑想を組み合わせて過ごすのもリトリートの一つのスタイルです。
リゾート地には、最高級のスパを提供する一流ホテルが点在しています。
瞑想やタイならではのホスピタリティがパッケージになっていることも多いので、滞在中に気軽に体験することができます。
ちょっと贅沢な瞑想リトリートができるリゾート地を紹介します。
チェンマイの外にある閑静なザパバナリゾート
サパバナリゾートは、タイ北部のチェンマイの外にある閑静なリゾート地です。
ここには健康維持とリラクゼーションのためのスパ・ウェルネス設備が整っています。
初心者へ3日間の瞑想コースを提供しています。
(プライベート瞑想・瞑想歩行・タイ式マッサージ・タイ式ハーブスチームや食事が含まれる。)
レストランでは、リゾート内のオーガニックガーデンから食べ物を提供しています。
サムイ島の美しい島にあるカマラヤリゾート
サムイ島はタイで3番目に大き島。
カマラヤは、このサムイ島の美しい島にある受賞歴のある贅沢なリゾート地です。
このリゾートは、最高のホリスティックパッケージが専門。
充実した施設と医療専門家によるカスタマイズされた質の高い施術を提供しています。
瞑想・ヨガ・タイ古式マッサージや、健康管理などのプライベートな相談ができます。
サムイ島と陸続きになっているファン島にある寺院は、周辺の島々が見渡せるビューポイントとしても人気があります。
手付かずの自然が残るカオソックのラグジュアリーブティックリゾート
カオラックは、手付かずの自然が多く残されている国立公園があるリゾート地。
その光景は、タイの国立公園の中でもひときわ美しいと絶賛されている。
カオラックは、シミラン諸島やスリン諸島への玄関口として知られ、ダイビングやシュノーケリングツアーでも人気のスポット。
国立公園内に泊まるならツリーハウス・チャオラン湖には水上コテージもある。
カオソックの中でも素晴らしい自然の中にあるザ サロジンは、まさにパラダイス。
自然の力・古くから伝わるセラピーと知恵・マッサージテクニックを融合した極上のリラクゼーションを提供しています。
一人静かに自分と向き合う瞑想は場所や環境が重要
大都市に住んでいると、光害や騒音から距離を置く機会がない。
同じ場所で過ごす毎日が続くと、五感は刺激に慣れていきます。
ビルや舗装された道に囲まれた暮らしでは、私たちの五感はずっと閉じ込められています。
自然の中は、ストレスの発生源となる人間・人工物・騒音などの無い世界。
自然の中で時を過ごすことで私たちの気持ちは落ちつき、日々の刺激で押さえつけられていた五感を取り戻し、新しい視点が容易に見つかるようになります。
それには、自分に合った場所を選ぶ必要があります。
山に囲まれた場所には「内側に入りやすいエネルギー」があり自信や体力を回復させる
山や森には、心身に深いリラクゼーションをもたらす効果が沢山含まれています。
森にはフィトンチット(森の精気)という殺菌浄化作用があり、人の細胞を活性化させるといいます。
緑色は交感神経を刺激するため、視覚、聴覚、味覚・頭の働きが活発になってきます。
山は日常生活で乱れた心と身体の状態を、本来の健康な状態へ戻す効果が高いということ。
山は、もともと修験道の修行の地。
山は肉体的精神的に辛い経験をしながらも自らを高め、より飛躍するための場だったのです。
脳や神経を緊張から解き放ち思考をリセットし、新鮮な発想を呼び込むための方法としても注目されています。
山派の人には、インドネシアのウブドやタイのチェンマイがおすすめです。
タイやインドネシア(バリ)は、ヨガやヒーリングの聖地として様々なリトリートを定期的に開催しています。
海には「過去を浄化するエネルギー」があり心の平静を取り戻させる
地球の起源でもある海は、生命エネルギーの宝庫。
古来より人体に良い影響を与えると伝えられ、現代でも先進国フランスでは海洋療法・タラソテラピーは一部保険適用もされています。
打ち寄せる波の音には、高いヒーリング効果があります。
波の「音」は、お腹の中にいた時の母親の胎内で感じる音と似ていることから、体内回帰したような安心感を与えます。
海の「青」は、爽快感や冷静さを与え精神的な安定感を取り戻す効果があります。
海は吸収力がとても高く太陽と月のパワーを吸収していて、塩分を含む海水には強い浄化の力があります。
太陽の光は悪い念や邪気を浄化し、月には願いを引き寄せて叶える力があると言われています。
内側に溜まった痛みや感情を解放して浄化し、精神的なバランスと調和を整えるのに効果的です。
海派の人であれば、インドネシアのチャングーやスミニャック、タイの離島(サムイ島・パンガン島)がおすすめです。
番外編:タイのほかにリトリートでおすすめの場所
タイ以外の国で、リトリートにおすすめの場所を紹介します。
アーユルヴェーダとの組み合わせで心も身体も整える「スリランカ」
スリランカは仏教徒も多く自然も豊かで、新日国なので女性1人でも行きやすい場所のひとつです。
スリランカの生活医学でもあるアーユルヴェーダは、ヨガや瞑想とは大変相性のよいものでもあります。
元はインド最古の文献「ヴェーダ」から「心身の調和」を目的として生まれたもの。
アーユルヴェーダは、マッサージや食生活といった面から「肉体・精神・魂」を健やかに保つことで調和を目指します。
ヨガは、呼吸とポーズ(瞑想)で「自分と向き合う」ことで調和を目指します。
近年、日本でもアーユルヴェーダに関心を持つ人が増えてきています。
スリランカは、食事も含め自分の心と身体を知るにはおすすめの国といえるでしょう。
スピリチュアルを感じながらのリトリート「インドネシア(バリ)」
バリ島は、伝統的な寺院、火山、海・ジャングルと自然があり、島全体がスピリチュアルな国。
ここでは、インド仏教とヒンドゥー教が融合した「バリ・ヒンドゥー教」の神聖な世界に触れることができます。
宗教に関係なくバリ島の空気感は、ヨガや瞑想にはぴったりの環境と言えます。
なかでもスピリチャルなエリアと言われるウブドは、心を穏やかにしてくれる最もおすすめの場所です。
リトリートの根底にあるのは自己成長という名の心身リセット
日常のすべてのものを手放して、白衣ひとつで実践する瞑想。
ありのままの自然の美しさ、空の澄み切った青空や木々の色の鮮やかさ、お寺の壮大さは、カメラやスマホから解放されたとき初めて五感にダイレクトに伝わってきます。
自分と自分を取り巻くすべてのありのままを実感し五感が研ぎ澄まされると、自分に自信が持て物事を素直に受け止めることができるようになります。
そもそもストレスは外界からの刺激ではなく、他でもない自分自身が生み出しているもの。
コロナが落ち着いたら、疲れた心と身体を癒し自分に帰り成長するための瞑想リトリートの旅に出かけるのもありなのでは・・・・・