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シンガポールに地域統括会社を置くメリットとは?

シンガポールにアジア地域の統括会社を置く企業も少なくありません。

他国ではなくシンガポールに置くメリットと実例について見てみましょう。

 

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シンガポールを選ぶ理由

日本貿易振興機構が2012年に行ったアンケートをもとに、

実際にシンガポールにアジア統括会社を置いた企業が、

どのような理由でシンガポールを選んだのかを見てみましょう。

 

81.8%の企業が、シンガポールの立地についての利点を述べています。

東南アジアや南アジアなど、アジア諸国との移動が便利なことが

シンガポールにアジア統括会社を置く動機となったのです。

 

また55.8%の企業が、シンガポールの充実したインフラを上げています。

物流や輸送、通信などのインフラがすでに備わっているので、

シンガポールに拠点を定めた後も、連絡業務や輸出入などに

不便があまりかからないということも、企業を引き付けています。

 

54.5%がシンガポールの政情の安定もあげています。

政情が安定していないならば、いくらインフラが整っていても、

規制がかかる場合や、移動や輸送が封鎖される可能性も出てくるからです。

 

そして、48.1%が法人税の率の安さや外国企業の優遇政策など、

税制上の恩恵が多いこともあげています。

企業にとって税金の額は非常に大きな負担となります。

外国企業の誘致に積極的なシンガポールだからこその恩恵を

シンガポールに進出した企業も実感しているのでしょう。

 

シンガポールを拠点として所轄する国々

シンガポールを拠点として、東南アジア諸国を所轄する企業は、

シンガポールに地域統括会社を置く企業の97.4%を占めます。

また、東南アジアだけでなく、インドなどの南西アジアも

所轄に含める企業は、54.5%になります。

さらにオーストラリアなどオセアニア地域も含めている企業は、

41.6%にも上ります。

 

反対に、台湾や中国、香港や韓国などの北東アジアを

所轄に含める企業は、20%にも満たないのです。

アジア南部とオセアニアを統括する位置として

シンガポールを認識している企業が多いことが分かります。

 

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日系企業の実例

日系企業が実際にシンガポールに地域統括会社を設置した時期は、

1990年代には19社でしたが、2000年代に入ると31社と急増し、

特に2000年代の後半の増加ぶりは目を見張るものがあります

 

同様の伸びを2010年以降も示し、

キリンホールディングス株式会社やサントリーホールディングス株式会社、

日本通運株式会社やヤマトホールディングス株式会社などが、

シンガポールの地に、アジア地域の統括会社を設置しています。

 

シンガポールに地域統括会社を置く方法とは?

シンガポールにアジア地域の統括会社、

もしくはオセアニアまでを見据えた地域統括会社を置く方法には

どのようなものがあるでしょうか。

 

子会社の株式の譲渡もしくは現物出資

シンガポールに地域統括会社を設置する際に、

地域内のグループ企業として機能や金融面での統括機能、

販売や生産、物流や調達などの事業、

研究開発や人事、法務などの事業と経営支援のみを期待する場合、

地域統括会社が現地の子会社の株式を所有する必要はありません。

 

ですが、指揮系統を明確にして統括機能を向上させていくためには、

関連するアジアなどの地域にある子会社の株式を所有するメリットは

計りしれないものがあります。

 

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子会社の株式譲渡方法

子会社に株式を譲渡する方法にはいくつかありますが、

地域統括会社に株式譲渡を行う際の

よく利用される手法について見てみましょう。

 

まず、日本の親会社がシンガポールにまず子会社を設立し、

もしくは既存のシンガポールの会社を買収することで子会社にし、

この子会社に対して

日本の親会社が直接保有するアジアの他の現地子会社の株式を譲渡し、

現物出資を行うのです。

 

キャピタルゲイン課税と現物出資

上述のように、日本の親会社がアジア各地などの現地の子会社の株式を、

シンガポールに設立する地域統括会社に譲渡もしくは現物出資する場合、

対価との差額つまりキャピタルゲインに対して、

日本の親会社は、日本で法人税課税を受けることになります。

 

ですがこの現物出資が、外国法人株式25%以上で行われた場合など、

キャピタルゲイン課税に該当しない場合は、

課税を繰り越すことができます。

 

日本の親会社からの現物出資以外で、

アジア諸国や他の地域の子会社から資産を移動する際に発生する

キャピタルゲインに関しては、

その国の法律などと照らし合わせる必要がありますので、

現地の法律事務所などでアドバイスと査定を受ける必要があります。

 

権限の譲渡

株式を保有することだけでは、地域統括機能は完成しません。

シンガポールの子会社に、

地域統括機能を発揮できる権限を持たせることが必要になります。

 

この権限は、

日本の親会社が「権限の譲渡」という形で与えることができます。

そして権限を十分に行使できるだけの人員が必要になります。

日本人スタッフや現地採用のスタッフなど、

豊富な人的資源で、これらの権限を行使することが可能になります。

自主的に諸問題に対して判断と決定を行うことができるだけの

役職や権限をそれらのスタッフに与えることが必要です。

 

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シンガポールの地域統括会社が果たす役割とは?

シンガポールにアジア地域統括会社を設置した場合、

具体的にはどのような役割を果たしていくのでしょうか。

 

地域統括会社の現状

2012年に日本貿易振興機構が公表した

シンガポールに地域統括会社を置いた企業に対するアンケート結果によると

71.4%の地域統括会社が「マーケティングや販売」機能を、

グループ企業に対して提供していることが分かります。

 

また67.5%の地域統括会社が「労務の管理や人事管理、人事の育成」を

グループ企業に対して提供していると報告しています。

人事育成については、今後の戦力となる現地での人材を育てる点で、

日本にある親会社やその他の地域では行えない事ですので、

非常に評価すべき機能と言うことができるでしょう。

 

62.3%の地域統括会社が「金融、財務、為替」に関する機能を

グループ企業に対して提供しています。

そして、「新規事業案、再編に関する立案、投資に関する立案」も

48.1%の地域統括会社が果たしている役割です。

 

その他の役割に関しては、「情報システム」「物流」「技術支援

調査や分析」「生産管理」「広報活動」「研究や開発」などが

上げられています。

 

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地域統括会社の活用

現状においても、様々な方面で

シンガポールの地域統括会社は活躍の場を広げています。

これらの現状を踏まえたうえで、さらに有効活用するには

どのような方向性が考えられるでしょうか。

 

複合機能としての活用

地域の子会社や活動をまとめるだけでなく、

株主として主体的に行動する機能や、

金融面においてグループ企業全体をコントロールする機能

企業戦略をまとめて主導していくリーダー的な機能なども、

地域統括会社を有効に活用する方法と言うことができます。

 

税務上のバランスを取る機能の活用

統括する他の子会社の税務上の業務を一括して管理することで、

収益性の向上や、節税にも大きく貢献することができます。

税務上のバランスを取ることも、地域統括企業としてならではの

機能の一つとなるでしょう。

 

知的財産権の管理

アジアなどの地域の販売営業を統括する地域統括会社に

知的財産権つまり商標権などを保有させることで、

その統括する地域全域に模造品などが流通しないように

管理することができます。

アジアはイミテーション品が非常に多く出回る地域ですので、

知的財産権を一括で管理する必要性は、非常に高いといえます。

 

資金の一括管理

子会社間で動く資金流通を一括で管理することで、

相殺処理を行い、グループ企業内で資金を融通しあいます。

 

シンガポールの地域統括会社の「法務機能」について

シンガポールの地域統括会社の大きな役割の一つである

「法務機能」については、どのような機能があるでしょうか。

 

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コンプライアンス支援機能

シンガポールの地域統括会社が果たす「法務機能」は、

大きく分けると、「コンプライアンス支援機能」「紛争解決機能」

「営業支援に対する機能」の三つがあります。

 

その中でも、最も大きく期待されている「コンプライアンス支援機能」は、

統括する地域、つまりアジア各国にある子会社が法を遵守しているかを

管理する機能を意味します。

 

シンガポールは建国以来、ビジネスに対する法制度が整った国としても

世界的によく知られていますが、

アジアの他の諸国では、未だビジネス関連の法制度が不十分なことも多く

現実問題に則しない法律が明らかに違法な習慣が慣例になっていたり、

現地の法律関係者も時刻の法律を熟知していない場合なども

往々にしてあります。

 

そのような国が多いアジアを統括するためには、

正しい法律の知識や解釈を持つスタッフをシンガポールに配置することで

所轄地域で起こる諸問題に素早く対処し、

現地の見解を入れつつ正しい判断を行うことが求められています。

 

アジア地域の中心にある立地条件と、人が集まる地域性を十分に活かし

日本の親会社では処理しきれない問題の解決と対応を行います。

 

紛争解決機能

ビジネスを行っていく際に、

シンガポールにおいて様々な裁判などに巻き込まれることは珍しくありません。

このような紛争が起こった場合にも、

地域を統括する会社としての解決機能が求められます。

 

インドネシアやインドなど、

裁判手続の機能が作用しているかが分かりにくい地域などで

裁判等の紛争に巻き込まれた場合、

第三国にある会社として仲裁役を任命されることがあります。

子会社の契約書などに、裁判等に巻き込まれた時は

シンガポールにある地域統括会社の仲裁が入るという項目を

明記しておくことで、

シンガポールの地域統括会社が紛争解決機能を果たすことができます

 

それとは別に、

シンガポールには「シンガポール国際仲裁センター」という

国際的に仲裁を行う機関があります。

この機関も、アジアの紛争解決センターとしての地位を固めています。

紛争が起こった際、国家の枠を超えて働くシンガポール在住機関は、

これからも存在価値を増していくでしょう。

 

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営業支援機能

法務機能としても、地域統括会社として営業を支援することができます。

営業に伴う契約などを、法律の専門家としての立場から支援していきます。

 

この他にも地域統括会社について下記にてまとめていますのでご確認ください。

シンガポールの地域統括会社が「成功するための対策」

シンガポールの地域統括会社の「収益の確保」

シンガポールの地域統括会社とタックスヘイブン対策税制

シンガポールをアジアの統括会社とする

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