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シンガポールの港について

シンガポールは国土の面積が小さいことで知られていますが、実は港の取り扱い貨物量は世界で2位という驚異的な数字を誇っています。

太平洋とインド洋を結ぶ重要な場所に位置していることが数字を押し上げてきた要因となっています。

さらにシンガポール政府が港湾政策を積極的に進めてきたことで、世界中の貨物が集まる場所となりました。

この記事ではシンガポールの港に関する情報をご紹介します。

シンガポール港の歴史

やはりシンガポールの港が貿易港として確立するのは1819年にスタンフォード・ラッフルズが訪れて以来のこととなります。

それ以前は記録されているだけでも14世紀には中継港としての役割は果たしていたものの、イギリス東インド会社のラッフルズがこの地を見いだしてからは、欧州からの船が押し寄せるようになりました。

1830年代には皮革加工に使用されるガンビアや調味料のコショウなどを輸出する港として栄え、その後も海産物と米などの貿易港として発展しました。

イギリス領としては、マレー半島の原油、ゴム、錫をシンガポールで加工し、英国へ輸出するシステムが構築され、これに伴い急ピッチで道路や鉄道の建設が進められました。

1963年にマレーシア連邦が結成されると、それまでのイギリス中心の貿易を失うことになり貿易量は激減しましたが、65年の独立後は再び加工製造業を基本とした輸出を行いました。

同時に1964年に設立されたシンガポール港湾庁PORT OF SINGAPORE AUTHORITY(PSA)がシンガポール港の管理を行い、1972年には初のコンテナふ頭を開設しました。

1980年代から進められたIT化により、90年代には世界最大の貿易港の地位を確立しました。

1996年にはPSAの業務が2分化され、港湾管制や出入港許可に関しては政府機関である海事港湾庁 MARITIME AND PORT AUTHORITY OF SINGAPORE (MPA)が行うこととなり、PSAは港湾ターミナル・施設の運営を担うこととなりました。

その翌年、97年にPSAは民営化されました。

2000年にはアジアのハブ港争いが激化していて、シンガポールのコンテナ取扱量も世界1位の座を香港に譲ることになりました。

2010年以降は上海に次ぐコンテナ取扱量第2位の地位を守っています。

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シンガポールの港における行政手続き

シンガポールの港では様々な省庁や会社が分担して手続き業務にあたっています。

どこでどのような手続きを行っているのかまとめてみました。

MPA(MARITIME AND PORT AUTHORITY OF SINGAPORE)

MPAは海事港湾局のことで、日本でいえば海上保安庁のような業務を行う庁です。

MPAの役割の一つ目は、海上サービスや施設の規制や管理や海上交通管理です。

二つ目は、シンガポール港を世界のハブ港としてビジネスを誘致するなどシンガポールの経済活性化に努めることです。

三つ目は、海洋・港湾の利益を保護します。

シンガポールの船舶登録数は約3400隻と日本の約5400隻と比べると少ないですが、1隻当たりの重量が大きいため、世界第5位の船腹量を誇りますが、MARINETというオンライン申請システムを導入しており、業務の効率化を図っています。

MPAが取り扱う主な手続きは、入港通知、出入港届などです。

シンガポール出入国管理局(Immigration & Checkpoints Authority)

空の旅を管理する場合は空港になりますが、港でも乗組員や乗客の出入国管理を行っています。

CREWというオンライン申請システムが導入されていて、出入国許可や乗船名簿を取り扱っています。

シンガポール港湾検疫事務所(Port Health Office)

検疫事務所では、港の衛生管理、船の検査、検疫許可の発行などを行っています。

また、入稿許可に関しても検疫事務所の管轄です。

PSA社

港湾整備や運営を行う民間会社のPSA社は、PORTNETと呼ばれるオンライン申請システムを導入しており、岸壁利用申請などに使用されています。

長期運航計画や月間寄港計画などを管轄しています。

また、港湾施設の運営者としてはPSAのほかにジュロン港社も存在します。

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シンガポール港のターミナル

シンガポールでは現在タンジョン・パガー(Tanjong Pagar)、ケッペル(Keppel)、ブラニ(Brani)、パシルパンジャン(Pasir Panjang)の4か所にターミナルがあります。

3か所のターミナルが集中するシティ・ターミナルエリアの土地は、MPAがPSAに期限付きで貸している土地であるため、期限が切れる2027年から2040年の間にシンガポール西端のトゥアス・ターミナルへ移転することが決まっています。

現在シンガポール港のターミナル合計コンテナ取扱量は約4000万TEU(20フィートコンテナ換算)となっていますが、トゥアス・ターミナルでは約6500万TEUを取り扱うことができる予定で、最新の港湾設備により大幅な生産性の向上が見込まれます。

シンガポール港発着のクルーズ船

シンガポールには世界各国から多くの観光客が訪れますが、シンガポール港発着のクルーズ船は価格も控えめで大変人気が高いです。

アジア全体を周る旅から数日間のショートトリップまで複数の会社から多くのコースが販売されています。

プリンセス・クルーズ(PRINCESS CRUISES)

1965年アメリカ創業のクルーズ会社です。

約20隻のクルーズ船が世界中を巡っていて、質の高い食事とアクティビティで顧客満足度の高い旅を楽しむことができます。

特にシャンパンウォーターフォールなどのイベントが人気です。

日本総代理店 カーニバル・ジャパン

住所 東京都中央区銀座6-2-1 Daiwa銀座ビル6階

スター・クルーズ(STAR CRUISES)

1993年香港創業の会社で、アジア太平洋を中心としたクルーズ船を運行しています。

船内にはプールやスパ、ショッピングはもちろん、全隻にカジノが用意されています。

日本総代理店 スター・クルーズ・ピーティーイー・リミテッド

住所 東京都港区東新橋2-4-6 パラッツォ シエナ8階

電話 03-6403-5188

ロイヤル・カリビアン(Royal Caribbean)

1969年アメリカのマイアミで創業した会社で、約25隻の船を所有していて、中でも3隻は世界最大の客船です。

船内にアイススケートリンクやロッククライミングなどが用意されており、船の中での楽しい仕掛けが満載のクルーズ船です。

日本総代理店 株式会社ミキ・ツーリスト

住所 東京都港区浜松町1-18-16 住友浜松町ビル

営業時間 平日9:30-18:00

コスタ・クルーズ(Costa Cruises)

イタリアの会社で、15隻の船がエーゲ海・地中海を中心にめぐっています。

クルーズ至上最高級のおもてなしで知られるサムサラスパが人気です。

日本総代理店 ベストワンクルーズ

住所 東京都新宿区新宿5-7-7 ニューバレービル4階

電話 03-5312-6247

リージェント・セブン・スター・クルーズ(Regent SEVEN SEAS CRUISES)

オーストラリアの会社で、中型船3隻を就航していますが、全室バルコニー付きスイートで寄港地の観光や食事・ドリンクがすべて無料というオールインクルーシブスタイルが人気です。

食事も好きな時に好きなものを注文できるレストランが備えられていて、「洋上の我が家」がコンセプトになっています。

日本代理店 株式会社 トラベルアライアンス

住所 東京都港区西新橋1-2-9 日比谷セントラルビルデング(14階)

電話 03-6663-8831

シンガポールの港について まとめ

シンガポールも日本同様小さな国でありながら、昔から世界の中継港として重要な役割を果たしてきました。

この立地条件がシンガポールという国を大きくしてきたということもあり、これを強みとして日々新たなシステムを導入したり近隣諸国と協力したりと努力を重ねています。

自国の資源を持たずとも港の繁栄がシンガポールにもたらす恵ははかりしれません。