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シンガポールの会社設立・法人設立(その他、精算・資金調達・支店・駐在員事務所も)徹底解説!

シンガポールで会社設立をする際の重要ポイントは下記です。

・会社名を決める

・シンガポール在住の取締役と秘書役の選任

・シンガポールの法人設立は資本金1ドルから可能

・シンガポールで法人用の銀行口座を開設する

・ビザを取得するために1万シンガポールドル以上を目安に増資を行う

本記事では上記に関してわかりやすく詳しくお伝えしています。

またシンガポールでの会社設立だけではなく、資金調達の方法・支店や駐在員事務所の違いや役割・精算の仕方・お給料についてなどすべてをお伝えしています。

本記事は文字数が約2万文字あります。

そのため最初に目次を確認していただき、必要である確かな正しい情報を本記事で得てください。

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Contents

シンガポールの会社名(商号)を決める

シンガポールで会社を設立する際にまず行うのが会社名を決めることです。

シンガポール会計企業規制庁(ACRA)に会社名を提出します。

提出時にすでに存在している法人名の場合は承認がおりません。

あるいは社会通念上好ましくない名前やシンガポール政府側で認めていない

商号も承認されません。

シンガポールの会社名が承認されたらシンガポール会計企業規制庁(ACRA)に

15ドルの手数料を支払います。

シンガポールの会社設立はすべてオンラインで行えます。

オンラインから行う提出書類は3つあります。

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定款

定款とは会社の活動規則を定めたものです。

こちらで定款に関してまとめてあります。

定款に必要な記載

宣誓書

取締役の法律遵守宣誓書

定款に記載された人物名に間違いがないことと

会社法に則っていることの宣誓になります。

必要情報を明記

上記とともに会社秘書役の名前など必要事項を明記したものが必要です。

会社設立をACRAに届け出る際は300シンガポールドルを納めます。

登録が受理されると「設立証明書」が発行されて設立証明書に記載されている日にちが会社設立日になります。

シンガポールでの会社設立は当日中に行えます。

シンガポールで会社設立するためにはシンガポール在住者が必要

シンガポールで会社を設立する際に取締役の選任をしますがこの取締役はシンガポール在住でないといけません。

また会社秘書役(セクレタリー)もシンガポール在住でないといけません。

シンガポールでの会社設立をサポートしている企業などはサポート会社側でシンガポール在住の取締役や会社秘書役を用意しています。

会社秘書役とは会社の重要書類(法定書類)を作成・保管する立場です。

シンガポールの会社設立における「会社秘書役」について

シンガポールの会社における「会社秘書役」とは、どのような資格が必要で、どのような業務を行うのでしょうか。

会社秘書役の資格

シンガポールの会社で「会社秘書役」に任命されるのは、非公開会社の場合は特別な資格は必要ありませんが、公開会社の場合は、弁護士や会計士等、会社法171条1AA項に指定される資格を保有する必要があります。

改正後会社法では非公開会社の場合は、会社秘書役もしくはその代理人が迅速に連絡が取れる状況にいるならば、会社が登録されている住所に常駐する必要はありません。

会社秘書役の所属

会社秘書役は、会社の役員であったり、従業員である必要はありません。

会計事務所や弁護士事務所など外部の機関に、委託することも可能です。

会社の規模が比較的小さい場合、取締役が会社秘書役を兼任することもありますが、取締役が一人のみの場合は、会社秘書役と兼任することはできません。

会社秘書役の業務

会社秘書役は会社法上必要な登録や、届け出、通知を行い、株主総会の運営や議事録の作成または保管などの事務も行います。

主な会社秘書役の業務は3つにわけることができます。

会社秘書役の業務

財務関係書類の登録や、定款の変更等の登録業務は会社秘書役の主な業務でもあります。

また、株主の名簿や担保名簿の作成と管理、取締役などの役員の名簿や社債権者の名簿の作成と管理、その他会社が保有する名簿や議事録などの作成と管理を行います。

取締役会に関して

取締役会やその他の委員会の準備も、会社秘書役の業務です。

議題を策定し、議事録の作成や保管も行います。

株主総会に関して

株主総会の準備も、会社秘書役の業務の一つです。

定時株主総会や臨時株主総会の招集通知の準備や発送も、会社秘書役が行うことに指定されていることが多いです。

株主総会に参加できない人への委任状フォームの発送や、議決権行使の確保、そして議事録の作成も重要な業務となります。

会社秘書役の定数

会社秘書役に定数はありませんが、全ての会社は1人以上の会社秘書役を置く必要があります。

会社法171条1項に定められている通り、会社秘書役はシンガポールに居住する自然人である必要があります。

ネットや電話などを通して「代行秘書」を利用する会社が日本でも増えてきました。

電話やネットで「代行秘書」が秘書業務を担当してくれるシステムですが、シンガポールの会社法では、迅速な対応ができる人に会社秘書役は限られるので、

「代行秘書」を会社秘書役にすることは不可能です。

シンガポールの会社は資本金1ドルでも設立が可能です。

シンガポールの会社法では資本金の最低額を設けていません。

そのため理論上は資本金1ドルでも会社設立は可能です。

ただしシンガポールに会社を設立し自ら移住を行う場合はビザをが出せるようにするためにも一定金額以上の資本金が必要です。

あるいはシンガポールにて誰か日本居住者を派遣する際もビザ発給時の判断として会社の資本金は重要な判断基準となります。

シンガポールでビザ発給できる資本金の額に関しては流動的ですが10万シンガポールドルがひとつの目安になります。

会社設立を行ったら銀行で法人口座を開く

会社設立後に銀行にて法人口座を開設します。

法人口座を作る際は英語でのヒアリングがあります。語学に不安がある場合はサポートして頂ける方に同行してもらって対応します。

銀行によっては面談後に再度電話連絡が行われる場合もあります。

この時点で日本に居住している場合は一度シンガポールへ渡航が必要です。

日程などで渡航が難しい場合は会社設立のサポート会社のシンガポール在住者の方が単独で設立した会社という形で取締役(代表者)になって銀行口座開設が出来たあとに本来の会社設立者が取締役になるという方法もあります。

なお、シンガポールの銀行は最低預入金額が決まっています。

最低預入金額を払うことで口座の維持が可能となります。

シンガポールの法人口座を開設するとインターネットバンキングの利用と小切手の利用そしてデビットカードの利用が出来るようになります。

シンガポール内で会社設立時に法人口座を開設する際の銀行は世界的にも『安全な銀行』として評価の高いUOB銀行・DBS銀行・OCBC銀行で口座開設するのがベストです。

法人口座が開けたら増資を行う

法人口座を開設したら次にビザの発給が出来るようにするために増資を行います。

資本金は先述の通り10万シンガポールドル以上が望ましいです。

10万シンガポールドルというのはあくまでもビザを発給できるようにするための目安でそれ以下の資本金でもビザの発給ができることもあります。

シンガポールで新規に会社設立をした際の優遇税制

シンガポールでは会社設立後3年間は利益対する優遇税制があります。

設立から3年間は通常の課税所得のうち最初の10万Sドルの100%の免税

そして次の20万Sドルの50%が免税となります。

シンガポール企業会計規制庁(ACRA)への登記料

シンガポールに法人を設立する場合の登記料は一律300シンガポールドルです。

ただし、資本金を定めないで登記を行う場合1,200シンガポールドルの登記料を納める必要があります。

シンガポールの決算期

シンガポールに独立した会社を設立する場合は、会社にとって良い時期を決算期として選ぶことができます。

シンガポールに「支店」として法人設立を行う場合は、日本もしくは外国の本社の決算期と合わせる必要があります。

シンガポール法人の法人税率

シンガポールでは独立した「会社」として法人設立を行う場合も、日本もしくは外国に本社がある「支店」として法人設立を行う場合も、法人税率は一律17%と定められています。

「支店」としてシンガポールに法人を設立する場合は、日本においても法人税を課税される場合があることには留意しておきましょう。

シンガポール企業会計規制庁(ACRA)は会社における監督官庁

シンガポールで会社を設立し、ビジネスを展開していく場合にACRA(シンガポール企業会計規制庁)と何度も関わりを持つことになります。

ACRAはシンガポールの法律「会社法」や「事業登記法」「会計基準法」などを統括する監督官庁です。

これらにかかわる登記を行い、必要な情報を公開し登記が適切かを監督します。

 ほかにもシンガポールの会社や外国会社、また支店の設立、それらの閉鎖にかかわる承認などの業務も行います。

シンガポールに会社設立を行う際の関わり

シンガポールに会社を設立、もしくは支店として設立する際に、初めにかかわる行政機関がこの「シンガポール企業会計規制庁」です。

設立後も毎年シンガポールの法律によって要求される決算書などの情報の登記も、この「シンガポール企業会計規制庁」で行います。

オンライン化されたACRA

シンガポール企業会計規制庁はオンライン化が進んでいますので、会社設立の申請から、決算書の登記に至るまで全てオンラインで行うことができます。

これらに必要な書類なども全てシンガポール企業会計規制庁のホームページからダウンロードにより入手できますので、手続きにかかる手間や時間を節約することもできるのです。

シンガポールに会社を設立する際、また会社設立後、そして会社を清算するときにも大きくかかわるのが「シンガポール企業会計規制庁(ACRA)」です。

シンガポール企業会計規制庁(ACRA)に納める登記料

シンガポールに会社を設立する際、シンガポール企業会計規制庁に登記料を納める必要があります。

シンガポールに法人を設立する場合も、支店を設立する場合も、登記料は一律300シンガポールドルと定められていますが、会社の資本金がないままで設立する場合には1,200シンガポールドルを登記料として納める必要があります。

シンガポール企業会計規制庁(ACRA)に申告する事柄

シンガポールに会社を設立する場合だけでなく、会社の住所が変更されたり営業時間が変更したり、取締役や会計監査人などが変更した場合にも、それぞれの所定の期間内にシンガポール企業会計規制庁に申告する必要があります。

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シンガポールで会社設立「会社登録後、事業開始までにすべきこと」

シンガポールに会社設立、会社登録が終了してから、実際に事業を開始するまでに何ができるでしょうか。

シンガポールでの法人銀行口座の開設

日本でも事業を始める際にはまず取引銀行を決定し、口座を開設する必要があります。

シンガポールでも同様にまず口座を開設する必要があります。

法人の場合は、預金利息がない代わりに「小切手」を利用できる「当座預金口座」を利用するのが一般的です。 

シンガポールの銀行で口座を開く

OCBC Bank、DBS Bank、UOB Bankといったシンガポールの大手銀行で口座を開設することもできます。

特にこの3大銀行は、ATMの設置数も非常に多く、シンガポールの地元の企業と取り引きする場合にも、取り引き銀行として指定されることが多いです。

 シンガポール政府や政府系企業への支払いにも利用でき、また手数料も非常に安いです。

シンガポールの銀行で口座を開設する場合は、日本のように印鑑ではなく「署名」を必要とされます。

銀行員の面前で、その法人を代表する人が署名します。

法人を代表する人が、日本に在住する場合は、シンガポールに訪れて、署名する必要があります。

現地法人の場合は、本店との関係などを問われませんが、日本企業のシンガポール支店として口座を開設する場合は、本店の株主についてまた資金源についてかなり詳細な情報を求められることもあります。

資金を調達する

取り引きに用いるメインバンクを決定し、口座を開設した後で、業務に必要な資金を調達する必要があります。

現地法人として、またシンガポール支店として業務を行う際に設立当初は親会社から、資金を調達するのが一般的です。

親会社から資本金を得る場合、また親会社から借入する場合、そして銀行など他の会社から借入する場合についてお伝えします。

資本金を得る場合

シンガポールで法人を設立する場合は、資本金の額には下限がありません。

ですが、シンガポールで就労ビザを取得するためには、基本的には100,000シンガポールドルの資本金が必要と言われています。

そのため駐在員を派遣するために、100,000シンガポールドルの資本金を準備する場合が多いです。

資本金が設立当初は最低ラインであったとしても、株主総会と取締役会の決議さえあれば、いつでも増資を決定でき、登記の変更も行うことができます。

シンガポールでは、利益に相当する部分のみ配当することができると解釈されています。

ですから、この資本金に相当する部分は還流することができません。

資本金として納めた資金を、親会社にすぐに還流する場合には資本金を最低限にしておくことが必要です。

親会社から借入する場合

資本金を親会社から借入する場合、もしくはグループ会社から借入する場合は、会社間に親子資本関係が生じないので、資本として出資されるよりは今後の会社関係を正常に保つために良いと言えます。

ですが、資本金として出資してもらうのではなく、借入しますので、借りた側は利息を支払う義務が生じます。

利息を日本とシンガポール間でやり取りする場合は、適正利率を吟味し、シンガポールでの源泉徴収課税、利息収入課税なども考慮する必要が生じてくるのです。

国際的な市場の動きに合わせて、利率を見直す必要が生じたりやり取りの際の税務が発生するなど、出資してもらう場合と比べ、事務手続きも増えてしまいます。

銀行から借入する場合

資本金を金融機関からの借入金で賄う場合、シンガポールにある日系銀行から借入することが多いです。

ですが法人設立して日が浅いため、企業としての信用が低いので親会社が保証人となることが往々にしてあります。

シンガポールで資金を調達できるので、日本の関連企業から借入する場合と比較して、貨交換時の手数料が発生しないというメリットがあります。

取り引き銀行の口座を開設して資本金を調達した後にすべき「就労ビザ」の取得について見ていきましょう。

シンガポールに移住するために設立した会社からビザを申請する

シンガポールに移住する方法として、自分の会社を設立後にその会社から自分に対してビザを発給できるように申請するという方法が、よく使われているシンガポールへの移住方法です。

シンガポールへの移住も行えるようにするためにビザの発給ができたら法人設立のサポートを行ってもらったサポート会社などのシンガポール在住の取締役は役員から外れてもらって問題ありません。

基本的にはシンガポールの就労ビザの期限は2年間です。(場合により1年から5年)

シンガポールに住み続ける場合は時期が来たらビザ更新の手続きを行います。

シンガポールでの会社設立やビザ取得の際のサポート依頼について

シンガポールにおいて会社設立のサポートやコンサルティングを行っている企業やフリーランスは複数存在します。

そのなかでもシンガポールの法律を正しく理解しかつ会社設立における実績・経験が豊富であるところは多くありません。

そのためシンガポールでの会社設立やそれに付随するシンガポールビザの取得に関してサポートやコンサルティングを依頼する際は充分に吟味する必要があります。

シンガポールの就労ビザの種類

シンガポールには数多くの種類のビザがあります。

その中でも駐在員に必要な「就労ビザ」には「EP」と呼ばれるものと「Sパス」と呼ばれるものの2種類があります。

「EP」を申請する場合には、まずシンガポールに居住する人に向けた求人広告を政府機関のサイトに掲載する必要があります。

このサイトは「Jobs Bank」と呼ばれ、誰でも閲覧できるようになっています。

このサイトに14日間以上、求人広告を掲載したのちに適切な人材を得られなかった場合のみ、外国人の「EP」申請することができます。

この制度は、従業員数が25人以下の小規模の会社においては適用されません。

シンガポールでの就労ビザ取得のための審査

シンガポール人材開発庁(MOM)に就労ビザの審査を申請します。

シンガポール人材開発庁(MOM)は申請した会社の情報と、申請者個人の情報を合わせて吟味し、承認するかどうかの判断を下します。

ビザを承認するかどうかは、総合得点として判断されますので、チェックポイントは全てを満たしている必要はありません。

ビザを申請する会社のチェックポイント

・資本金100,000シンガポールドル程度の一定の規模のある会社か。

・シンガポールに必要とされる技術を所有するなど、どのような事業内容の会社なのか。

・シンガポールに居住する従業員と、外国人従業員の割合。

・過去3年間の売り上げなど。

ビザを申請する個人のチェックポイント

・一定以上の学歴を有する人物であるか

 (4年制大学の卒業が一応の目安と言われています)。

・今までの職歴と給与のバランスがとれているか。

・就労しようとする業種に就いた経験があるか

 (6年以上、同業種にての職歴があることが好ましい)。

・専門職であったり、マネージャーとしての経験があるか。 

ビザの取得に関するより詳しい内容は「シンガポールの移住(条件・仕事・メリット・税金・費用など)わかりやすく詳しくお伝えしています!」にてお伝えしています。

ぜひ、御覧ください。

シンガポールでの従業員の採用

日本から派遣する駐在員だけでなく、

シンガポールの現地で人材を採用する場合、

どんなことに注意する必要があるでしょうか。

シンガポールには、シンガポール国民以外にも

マレーシアやインドネシア、そして日本の人も多数住んでいます。

このようなシンガポール以外の人を採用する場合には、

就労ビザが大きな問題になります。

就労ビザを取得するためには、

最低給与額がある程度高額である必要があります。

雇用者側と従業員側で給与額に関して合意が得られても、

シンガポール人材開発庁の許可が下りなければ

就労ビザの発行には至らないからです。

就労ビザ取得が困難だと思われる場合には、

「シンガポール国籍を有する者」か、「シンガポール永住権を保有する者」、

また就労ビザを所有する者の「配偶者ビザを保有する者」を

雇用することができます。

シンガポールでの現地採用の注意点

シンガポールで現地採用を行う場合に募集広告の内容を厳しく取り締まる傾向が、最近特に見られます。

人種や年齢などに関する差別的表現がある広告など、非常に厳しく規制が行われています。

ですので、何らかの基準を明示したうえで人材募集を行う場合は、広告ではなく人材紹介会社などにどのような人材を求めているのかの希望を伝えることができます。

シンガポールでの雇用契約

シンガポールでは雇用者側の立場で雇用契約が決められることが多いです。

例えば解雇理由を従業員に通知する必要がないことや、管理職には残業手当を認める必要がないことなど、日本の労働基準法とは全く異なる「雇用者優位」の労働法となっています。

シンガポールの就業規則

このように「雇用者優位」の法律体系ですので会社側は「就業規則」を設定する必要もありません。

つまり従業員によって雇用契約を変えることも可能で、それぞれの従業員は会社との直接の契約により雇用形態が決まっているのです。

会社の規模が大きく個々の従業員に合わせて契約することが困難になる場合は全体的な「就業規則」が定められる場合もありますが、義務ではありませんので「就業規則」がない会社も多いです。

シンガポールで会社設立「採用後の給与」

シンガポールで会社を設立した場合、日本から駐在員を派遣する場合でも、現地採用で従業員を雇用する場合にも採用後には給与を支払う必要が生じてきます。

給与の支払い方や、注意点などを見ていきましょう。

シンガポール人への給与

シンガポール国籍を保有する者や、シンガポール永住権保有者を採用して給与を支払う場合には、シンガポールの年金制度であるCPFの支払いをする必要があります。

CPFは原則的に給与として支払われる額の16%を会社の負担で、20%を雇用される者の負担で毎月支払います。

一カ月の上限は5,000シンガポールドルと制限されています。 

ですから、雇用者側はシンガポール国籍保有者もしくはシンガポール永住権保有者を採用するときは給与の116%の額を、実際には支払わなくてはなりません。

外国人への給与

シンガポール人ではない日本人も含む外国人への給与や賞与は、額面通りの額を個人に支払います。

シンガポールでは給与は源泉徴収されず、また社会保険などの制度もありませんので、給与として定められた額を個人に全て支給します。

源泉徴収はありませんが個人が確定申告を行い、税金を納める必要はあります。

日本人は慣れていない場合も多いので、会社が確定申告の手続きを代行する場合もあります。

例外的にシンガポールに居住していない取締役の給与や賞与は20%を源泉徴収して納税する必要があります。

技術開発税

シンガポールでは「技術開発税」と呼ばれる税金があります。

これは、支給する給与の0.25%に当たる額を雇用者側がシンガポール職業開発庁に申告し納付する税金です。

従業員一人につき、11.25シンガポールドルが上限となります。

 会社側がこの「技術開発税」の支払いを怠っている場合には、シンガポール職業開発庁から督促状が送られます。

特に支払いを怠った場合の罰則等は定められていませんが、会社の信頼を保つためにも、忘れず支払うようにしましょう。

日本本社から従業員を出向させている場合

日本の本社から従業員をシンガポール支店に出向させている場合、その従業員にかかる費用は日本本社が負担してもシンガポール支店が負担しても、特に税制上の大きな損失などは発生しません。

日本本社とシンガポール支店が出向させる前にしっかりと話し合っておくことが、考えうるトラブルの回避にもつながります。 

賞与

賞与は、日本と同様、6月と12月に支給されることが多いです。

シンガポール労働法では、賞与計算が終了してから7日以内に支給するようにと定められています。

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シンガポールで会社設立した際の「資金調達方法」

シンガポール会社法に基づいて設立された会社は公開会社・非公開会社の別なく、

銀行などの金融機関からの借り入れ以外にも株式や公募、社債の発行などにより資金調達の行為を行うことができます。

それぞれの方法について、具体的に見ていきましょう。

株式による資金調達

普通株式や優先株式を発行することで、資金調達を行います。

シンガポールでは特定の投資家に対して株式を発行する「第三者割当」や不特定多数の投資家に対して株式を発行する「公募」の形態があります。

また、すでに株式を取得している者がいる場合、さらにいくらかの株式を引き受ける権利を無償で与える「ライツイシュー」などの方法もあります。

ライツイシューを引き受けたくない投資家は、権利をシンガポールの株式市場で売却することや、権利を行使しないで金融機関などの引受人に、同様に権利を行使しない投資家たちの株式と合わせて委託することも可能です。

このように金融機関などに引き受けられてまとめて権利を行使することをコミットメント型といいます。

シンガポールで会社を設立し、株式を発行する際には、証券先物法204条により「目論見書」を作成しなくてはいけません。

ですが、この目録見書は12か月以内に50人未満に株式による投資の募集を行う場合や、12か月以内に調達しようとする金額が500万シンガポールドル未満の場合、公開買い付けに関連して投資の募集を行う場合、証券の引き受け契約の締結時の投資の募集の場合は、作成の義務から免除されます。

幅広く、多くの投資家たちから資金を調達する場合には、シンガポール証券取引所に上場して、株式を公開することもできます。

その場合には、目論見書の作成だけでなく、シンガポール証券取引所の規則に従う必要があります。

社債による資金調達

シンガポール会社法に基づいて設立された会社は公開会社・非公開会社の別なく、社債を発行することができます。

この場合の社債も、株式と同様に第3者割当や公募などの手段を取ることが可能です。

また、目論見書についても株式による資金調達と同様に作成することができます。

シンガポール証券取り引きの市場に上場して幅広く資金調達を行うことも可能です。

ですが、シンガポール証券取引所に社債を上場させる場合は、株式を上場させる場合とは異なり、社債の保有者を代理する受託者が社債の発行母体である会社から選任されることが求められます。

シンガポール証券取引所上場規則308条に明記された受託者の存在により、社債の保有者の権利の保護が図られているのです。

シンガポールでの会社設立における「種類株式による資金調達」

シンガポールにおいて、定款等で株式における権利内容を特定する場合には「種類株式」を発行することが可能です。

種類株式にはどのようなものがあるか、見ていきましょう。

種類株式の発行

シンガポールの会社法に基づいて設立された会社は、株式の権利の内容について定款や附属定款、もしくは株主総会で決定することに従い、普通株式以外にも数種類の株式を発行することが可能です。

会社法附属書類のTableAの2条にも、そのように定められています。

優先株式

種類株式の中でも、最も代表的なものは「優先株式」です。

優先株式」とは配当や残余分の財産の配分などに関して

優先権を認める株式であり、シンガポールの会社の資金を調達する際にこの点をメリットとして投資家たちにアピールすることができます。

優先株式を発行する条件

優先株式を発行するためには、会社の定款に、優先株式に対する権利の内容などの記載が求められます。

優先株式に対する権利の内容などの記載がない場合には、株主総会で特別決議などを行うことで定款の変更をする必要があります。

種類株式の内容

優先株式やそれ以外の種類株式の内容は次のようなものがあります。

配当の違い

配当に優先がある株式もしくは配当にかかわる参加権の違いがある株式、配当を累積させることが可能な株式、もしくは配当を累積させることが不可能な株式。

残余財産の分配の違い

残余分の財産を分配する場合において優先権がある株式、

分配する機会に参加できる株式や参加できない株式。

普通株式へ転換できるかの違い

種類株式として取得後、普通株式に転換できる株式、もしくは普通株式とは転換できない株式。

コールオプションの違い

ある一定の期間や期間の後に、前もって定めた価格で一定の量購入できる権利「コールオプション」が付随する株式と、「コールオプション」が付随しない株式。

プットオプションの違い

シンガポールの投資家によって株式を一定の価格で売ることができる権利「プットオプション」が付随する株式と、「プットオプション」が付随しない株式。

議決権の違い

シンガポールでの株主総会やその他の会議に参加する場合に発揮される議決権を有する株式と、議決権を有しない株式。

このように様々な条件や内容を定めることで、非常に柔軟に種類株式を多く設定することが可能です。

非公開会社などの資金調達では、頻繁に用いられます。

株式により権利や配当が変わるだけでなく、権利がないことでもメリットが付随する場合もあります。

シンガポールでの会社設立における「第三者割当による資金調達」

シンガポール会社法に基づいて設立された会社が、第三者割当により資金調達する場合は、どのような手続きが必要でしょうか。

上場している場合の第三者割当

シンガポール証券取引所に上場している場合には、第三者割当の払込金額が株式の引き受け契約締結日の株式の加重平均価額に対して10%以上の減額を行うことはできません。

また、第三者割当による株式発行数においても自己株式を除く発行済みの株式総数の20%を上限にしなくてはなりません。

5%以上を所有する主要株主などの一定の株主に対する株式の承認は増資の都度、株式総会で決議を取る必要があります。

増資により買主の保有株の割合が発行済の株式の30%を超える場合は義務的公開買い付けを実行しなくてはなりません。

上場していない場合の第三者割当

シンガポール会社法に基づいて設立された会社が株式発行を行う場合は、株主総会での普通決議による事前の承認が必要となります。

毎年開催される定時株主総会で取締役もしくは取締役会が株式発行を承認する決議を行います。

株主総会での承認に基づいて、取締役により株式を割り当てられます。

定款に既存株主が株式を引き受ける権利を持つことを記している場合は、既存の株主からその権利を行使しないことに対する同意を得なくてはなりません。

第三者割当後の手続き

シンガポールでは第三者割当が実施されると割り当てに該当する株式の対価の支払いが行われます。

この時に指定される金額が、不当に安い金額であったり、現物出資として割り当てられる株式と比べて価値が少なすぎる場合は取締役が信任義務に対して違反したと、責任追及されることもあります。

株主名簿の書き換え

第三者割当が実施されると、株主名簿も書き換える必要があります。

シンガポール会社法では株式を取得したと判断される時点は対価を支払った時点ではなく、株式名簿に記載された時点です。

株券の発行

株式を第三者割当してから60日以内に株券を発行しなくてはいけません。

シンガポールの会社側がこれに違反した場合は、シンガポールの会社および役員は1000シンガポールドル以下の罰金を負わなくてはいけません。

このように発行される株券は株主としての権利について証明する文書としての価値もあります。

会計企業規制庁への届け出

シンガポールの公開会社の場合は株式の割り当てから14日以内に株式の割り当てに関する報告書を会計企業規制庁(ACRA)に提出します。

これに違反した場合にはシンガポールの会社役員は4000シンガポールドル以下の罰金を支払います。

シンガポール法人の上場

シンガポールで法人を設立し、ゆくゆくは上場しようと考えている企業も少なくないでしょう。

シンガポールで上場するメリットとシンガポールの証券取引所について見ていきましょう。

シンガポール証券取引所の概要

シンガポール証券取引所は、ASEAN地域において最も活発な市場とも言われています。

株式や社債だけでなく多彩な金融商品が取り引きされており、シンガポールに法人を設立するなら是非上場したいと考えている企業も非常に多いのです。

またシンガポールの法人だけでなく、外国法人が多く上場しているのも大きな特徴と言えるでしょう。

世界一ビジネス環境が整っていると言われるシンガポールにおいて、上場することには大きな意義があるのは疑いベくもありません。

シンガポール証券取引所の特徴

シンガポール証券取引所の特徴は、大きく分けて3つがあります。

一つは金融の国際的なハブであるシンガポールには、国際的な金融機関や機関投資家、資産管理会社が集中しています。

多くの業種がシンガポールにひしめき合っている状況は投資家や投資を行う法人、上場して資金を広く集めたい法人を惹きつけます。

またシンガポールの金融市場は法制度がしっかりしていることから、汚職や腐敗が少なく信頼性が高いことも魅力です。

そして投資家に幅広い選択肢の商品を提供している市場ですので、世界中から注目を浴びている取引所となっているのです。

シンガポール証券取引所の2つの市場

シンガポールで法人設立をするなら、ぜひ理解しておきたいことの一つに、

シンガポール証券取引所の2つの市場があります。

一つは、比較的大きな会社が取り引きを行う「メインボード」で、メインボードは「プライマリー上場(一部上場)」と「セカンダリー上場(二部上場)」の二つの上場があります。

東京証券取引所でも一部上場と二部上場があるのと基本的に同じです。

「メインボード」と比べると比較的新しいベンチャー企業や規模の小さな企業が上場する市場が「カタリスト」です。

東京証券取引所で考えるなら「マザーズ」などと上場する企業のタイプが似ています。

これらへの上場をシンガポールに法人設立するなら視野に入れることもできるのです。

シンガポールに支店を設立する

シンガポールに現地法人としてではなく、外国の会社としての支店を設立する場合について見ていきましょう。

現地法人とシンガポール支店との違い

「現地法人」とは、日本などの外国で本社や本店があっても、それとはまったく異なる法人格を有する会社を意味します。

ですが「支店」となると日本などの外国に存在する本店の一部を意味するのです。

そのように法人格は異なりますが、「現地法人」でも「支店」でも、シンガポールに設立する限りは会社法に基づきシンガポール会計企業規制庁に登録しなくてはいけません。

シンガポール支店が負債を抱えた場合や、責任が追及される場合は日本や外国にある本店が法的な責任を有することになります。

支店に負債や責任を支払う能力がない場合には、本店の資産からその支払いに充当されるのです。

日本からシンガポールに事業進出をする場合、一般的な企業は「現地法人」として本店に責任追求がいかない形で会社を設立しますが、銀行や保険などの金融業は「支店」として業務上の規制を本店と同じ形にするように会社を設立します。

シンガポールでの支店の特徴

シンガポールに支店を設立するためには、改正後会社法においてシンガポールに居住する現地代表者を最低一人任命する必要があります。

また、決算期は原則的には外国にある本店と同じ時期を設定します。

会社に対する税務上の取り扱いは、非居住者として租税条約に基づく軽減税率などの特典は受けられません。

シンガポールでの支店設立の手続き

シンガポール支店を設立するためには現地で商号の承認を受け、確保を行い、シンガポール会計企業規制庁に必要書類を提出する必要があります。

商号の承認と確保のためには手数料として15シンガポールドルが必要です。

この登録は、Bizfileシステムを利用してオンラインで行います。

登録に不備がない場合は、当日中に手続きが完了します。

 日本の会社の支店として登録しますので、日本語の登記事項証明書に英文の翻訳書を添える必要もあります。

この翻訳書の作成は、シンガポール国外で行う場合は原本を保管する役所や公証人の証明、もしくはシンガポール領事館の官吏等の証明が必要となります。

シンガポール国内で翻訳書を作成する場合は、シンガポール会計企業規制庁の承認を受けた人物が行う規則になっています。

外国に本店のある企業の支店を登録する場合の手数料は、株式資本の企業形態の場合は300シンガポールドル、株式以外の資本の企業形態の場合は1200シンガポールドルです。

シンガポールに居住する取締役の選任

独立した会社としてシンガポール日本人設立を行う場合は、少なくとも一人のシンガポールに居住する取締役を選任する必要があります。

このシンガポールに居住する取締役は、シンガポールの国籍を有しているもしくはシンガポールの永住権を保有しているもしくはシンガポールで就労ビザなどを取得している者をさします。

シンガポールに「支店」として法人を設立する場合は、2名以上のシンガポールに居住する「ローカルエージェント」を選任する必要があります。

会計企業規制庁以外の承認が必要な場合

支店として登録する場合、シンガポール会計企業規制庁で登録業務を行い、書類に不備がない場合は即日に登録が完了します。 

ですが、学校経営など他の官庁の承認が必要な場合は半月から2カ月ほど時間がかかる場合もあります。

例えば私立学校をシンガポールに開校する場合は、会計企業規制庁以外にシンガポールの教育省の承認が必要です。

それ以外にも金融庁が関わる場合なども考えられます。

現地代表者の権限

現行の会社法ではシンガポールに居住する現地代表者を最低二人、2015年から施行予定の改正後会社法では最低一人置くことが支店開設には求められています。

この現地代表者には外国の本店などに送達を受領する権限がゆだねられます。

現地代表者は支店の代表として、会社法で定められる該当する会社に要求される全ての質問に回答できなければなりません。

また、該当する会社が会社法に反する行為を行った場合、現地代表者が罰則に対しても責任を負います。

支店の運営

シンガポール支店として設立された場合は、シンガポール国外にある本店と同一の法人格を持つことになります。

ですから、シンガポール支店を運営する際にも本店の設立地における会社法に従う必要があります。

現在の会社法においては本国の財務関連書類がシンガポールの書類の基準と異なる場合は、シンガポールの現地の企業が守る基準に基づいて会計や財務関連の書類を作成して提出する必要があります。

また今後、シンガポール会計企業規制庁に登録した情報に変更が生じる場合には、定められた期間内に、変更についての登録を行う必要もあります。 

初めにシンガポール支店を設立した際にシンガポール会計企業規制庁への登録はオンラインで行ったのと同様、変更についての登録もオンラインで行えます。

シンガポール支店を解散する場合の手続き

支店業務を取りやめ、支店として解散する場合の手続きは、原則的に、書類の提出だけで完了します。

法律上の違反を起こした等の問題に発展して解散する場合は書類提出前に問題の解決が必要で、この限りではありません。

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シンガポールの「駐在員事務所の設立」について

シンガポールに支店や現地法人を設立するための前段階として、「駐在員事務所」を設立する場合に、どのような手続きが必要になるでしょうか。

また、シンガポールの駐在員事務所にはどのような義務が生じるのでしょうか。

シンガポールの「駐在員事務所の機能」について

シンガポールでは外国資本の国内の最初の足掛かり的存在として、「駐在員事務所」を捉えています。

シンガポールの駐在員事務所はあくまでもシンガポール国内に法人を設立するための前段階です。

そのため法律上は「法人格」が認められていません。

シンガポールでの駐在員事務所の機能について見てみましょう。

シンガポールで駐在員事務所を設立するためには、シンガポール国際企業庁の許可を得て登録する必要があります。

シンガポールでは役所での業務や登録などオンライン化されていることが多いですが、駐在員事務所の申請も、もちろんオンラインで行うことが可能です。

シンガポール国際企業庁のホームページから申請を行うと、1週間から1カ月程度で設立の許可を受けることができます。

オンラインで必要な事項を記入する以外に、「会社設立証明書(登記簿謄本で代用可)」と「日本本社の監査済みの決算書」の書類を提出することが求められます。

これらには、認定された翻訳者の英訳を添える必要があります。

シンガポールで設立しようとする駐在員事務所の日本本社は、年間の売上高が25万アメリカドルを超え、会社設立から少なくとも3年以上が経過し、シンガポールにおく駐在員事務所のスタッフが5人未満であることの条件を満たす必要があります。

シンガポールでの駐在員事務所はあくまでも暫定的な団体としての位置づけです。

そのためシンガポール企業会計規制庁へ登記する必要はありません。

シンガポール駐在員事務所の更新

シンガポールでの駐在員事務所は原則として1年間のみの設立が許可されています。

ですが予定していた活動が1年以内に終了しないなどの理由がある場合には、シンガポール駐在員事務所としての活動を毎年更新することで、最大3年間、活動を行うことが可能になります。

シンガポール駐在員事務所としての活動が終了する2か月前に、シンガポール国際企業庁から更新手続きの通知が送付されますので、駐在員事務所の期日1週間前までに、更新手続きを行います。

シンガポール駐在員事務所の名称

シンガポール駐在員事務所は、独自の名所を付けることはできず、原則として日本などにある本社と同じ名称に「シンガポール駐在員事務所(Representative office registered in Singapore)」を付随させることが求められます。

シンガポール駐在員事務所での業務

この名称を、書類や郵便などにも用いることができます。

途中で住所が変更した時には、一週間以内にシンガポール国際企業庁(ACRA)に報告します。

シンガポールの駐在員事務所の全ての活動は、シンガポール国際企業庁によって制約を受けています。

シンガポール駐在員事務所の活動として認められているのは、本社や支店のために行う「シンガポールのビジネス環境の調査」と「シンガポールを含むアジアの市場調査」のみです。

シンガポール駐在員事務所でできる事柄

シンガポール駐在員事務所はシンガポール国内でどのような行為ができるでしょうか。

オフィスを借りる

シンガポールの駐在員事務所の活動拠点として、オフィスを借りることができます。

銀行口座を開設する

またシンガポールの駐在員事務所として活動する際に必要な、資金管理に利用する銀行口座を開設することができます。

日本系の銀行のシンガポール支店、もしくはシンガポールの銀行、あるいはシティバンクなどの世界的な銀行などで口座を開設することが考えられます。

従業員を雇う

日本から派遣する駐在員だけでなくシンガポールで現地の従業員を雇うこともできます。

しかし駐在員事務所はあくまでも市場調査等が目的ですので、従業員を多く雇い入れすぎると「営業活動」を行っているとみなされます。

駐在員事務所で禁止されている事柄

親となる日本の本社やその他の支店の活動のために、営業活動や販売交渉、取り引きの代行などを行うことは禁止されています。

それ以外にも何らかの収益を生む活動に携わることも禁止されています。

 シンガポールでの駐在員たちの活動の拠点として事務所を借りることは認められていますが、何らかの営業活動につながるとみられる倉庫などを借りることはできません。

また、シンガポール駐在員事務所として借りた物件を他の者や他の活動のために貸すことも禁止されています。 

営業活動とみられる売買に関する契約書にサインすることや、請求書や領収書の発行業務も禁じられています。

そしてシンガポール駐在員事務所として、登録する際に記した本社や支店など以外の利益のための活動も禁止されています。

シンガポール駐在員事務所の制約

シンガポールに外国企業の駐在員事務所を設置する場合、シンガポール国内で事業活動を行うことは認められていません。

活動内容としては、シンガポールの市場調査や日本や他の国への連絡活動のみが認められています。

このシンガポール駐在員事務所を設置する場合には、シンガポール監督官庁へ登録する必要があります。

また、活動期間も3年以内に限定されています。 

シンガポール駐在員事務所設置の条件

駐在員事務所を設置する場合、シンガポール監督官庁に登録しますが一般的な企業の場合は「シンガポール国際企業庁」に、銀行や保険などの金融関連の場合は「シンガポール通貨監督庁」に登録する必要があります。

「シンガポール国際企業庁」に登録する場合は、外国企業として売り上げが年に25万アメリカドル以上あり、外国企業として設立されてから3年以上が経過しており、駐在員事務所で就労する従業員が5人未満であることが条件として課せられます。

これらの官庁において登録する手続きは、1週間から半月程度必要になります。

登録手数料は2014年10月現在200シンガポールドルです。

登録の有効期限は1年間ですが、3年までは更新することが認められています。

シンガポール駐在員事務所の活動できる範囲

3年以内の事業活動以外の活動が認められている、駐在員事務所の具体的な活動できる範囲は次の通りです。

・シンガポールマーケット、シンガポールでの競合会社、シンガポールでの顧客となる対象についての情報の収集活動

・シンガポールでの需要や価格、必要とされるサービスなどの情報を収集する活動

・シンガポールにおいて施設等を設置する場合、遵守すべき規則などの調査活動

・取り引き関連の促進活動

・シンガポールで開催される見本市や展示会への参加活動

シンガポール駐在員事務所が禁止されている活動

駐在員事務所として登録した場合、禁止されている活動は次の通りです。

・輸入や輸出にかかわる事業活動

・倉庫などの施設の賃貸事業活動

・登録された事務所を他の団体や個人に賃貸する活動

・ビジネス関連の契約の締結、受領書や請求書の発行業務、有償でのサービスの提供活動

・契約にかかわる交渉活動

・商品やサービスのプロモーション活動

・本店と顧客との間での活動

・商品についての技術指導、相談の受託、品質管理活動

・販売店と提携して行う顧客に関する支援活動

・他の子会社やシンガポール以外の国にある会社に対するサービスの提供

シンガポールの会社の精算手続きについて

シンガポールの会社において、精算手続きを行う場合、裁判所の決定に基づいて行う「強制清算」と裁判所の決定とは無関係な「任意清算」があります。

これらの精算手続きについて見ていきましょう。

シンガポールの会社の任意清算

シンガポールの裁判所の決定とは関係なく行われる「任意清算」は、

定款に規定された終了する事由に該当する出来事が起こった場合、

もしくは株主総会の普通決議で決定された場合、

もしくは株主総会の特別決議で決定された場合に行われます。

任意清算をさらに二つに分類すると、

「株主任意清算」と「会社債権者任意清算」に分けることができます。

取締役会が株主総会の通知より先に、

精算手続き開始から12カ月以内に全ての債務を完済できることを

示した場合には、会社法293条により「株主任意清算」となり、

取締役会が債務完済についての意見を申告しない場合には

同じく会社法293条により「会社債権者任意清算」となります。

シンガポールでの会社債権者任意清算の場合には、

会社の支払い能力を確かめる必要が生じますので、

精算手続きには会社債権者が関わることが認められています。

ですから、この会社債権者任意清算を行う場合には、

まず「会社債権者集会」を開催することが往々にしてあります。

「会社債権者集会」では精算人を指名し、

この指名された精算人が株主総会で指名される精算人と異なる場合には

会社債権者集会で指名された精算人が優先されます。

シンガポール会社の強制精算

裁判所の決定により開始される強制清算は、

会社自身もしくは会社債権者、精算人、更生管財人等、

一定の立場にある者のみの申し立てにより開始することができます。

シンガポール会社法253条に記されている者が申し立てをすることで、

裁判所により「強制清算」の命令が下されます。

申し立てる状況は、主に以下の理由が発生した時です。

・株主総会の特別決議で強制清算を行うことが決定した時

・債務不履行がある場合

・会社が1年以上業務を行っていない場合

・株主がいなくなった場合

・会社が支払い不能であることが明白になった場合

・取締役会が自己の利益のために行動していると思われる場合

・会計検査官が会社の清算を示唆した場合

・法令に反する行為を行っていることが判明した場合

シンガポールから会社を撤退する場合や、会社の業務を終了する場合、

また裁判所から精算命令を下された場合、

精算手続きを履行していかなくてはなりません。

では「精算手続き」を開始すると、どのような事態が生じるのでしょうか。

精算手続き開始後について、見ていきましょう。

精算手続き開始

精査案手続きが開始されると、

会社の管理や処分する権利は「精算人」が一括して所有することになります。

精算人は、事業の終了と会社資産の換価、会社債権者への配当の分配、

また残余が生じた場合はその残余分を株主に分配します。

精算人は、精算業務を開始する前に流出した会社の財産を取り戻すために、

いくつかの特別な権利を与えられています。

精算人に与えられている特別な権利について見ていきましょう。

未執行手続きの否認

会社法260条と334条で定められている通り、

精算手続きを開始する前において

執行が完了していない生産会社に対する強制執行を行った場合、

もしくは差し押さえ手続きを行った場合は、

原則的にそれらの行為は無効になります。

偏頗行為の否認

会社法329条と破産法99条により、

精算手続き開始前の会社関係者との間の取り引きにおいては2年以内、

会社関係者ではない者との間の取り引きにおいては6カ月以内に

行われた取り引きにおいては、否認する対象となります。

また、特定のものを不公平に優先した取引も否認する対象となります。

それ以外にも、取り引きを行った時点で

会社の支払い能力がないと判断される場合においても

取り引きを否認する対象となります。

また、該当の期間内で、

その取り引き行為により会社が支払い不能に陥ったと判断される場合も

取り引きを否認する対象になります。

廉価取引の否認

会社法329条と破産法98条により、廉価取引と認められている行為は

否認の対象になります。

廉価取引とは、精算手続きの開始前5年以内に行われた取引、

もしくは常識に照らし合わせて著しく廉価で行われた取引、

もしくは取り引き時点で会社が支払い不能もしくは

取り引きにより会社が支払い不能に落ちいた取引

を意味します。

浮動担保の否認

会社法330条により、精算手続きの開始前6カ月以内に決められた

浮動担保については、否認することができます。

まとめ:シンガポールの会社設立・法人設立(精算・資金調達・支店・駐在員事務所)

シンガポールで会社設立をする際の重要ポイントは下記です。

・会社名を決める

・シンガポール在住の取締役と秘書役の選任

・シンガポールの法人設立は資本金1ドルから可能

・シンガポールで法人用の銀行口座を開設する

・ビザを取得するために1万シンガポールドル以上を目安に増資を行う

 

また資金調達の方法は下記です。

・独自資金

・銀行からの借り入れ

・親会社からの借り入れ

・株式による資金調達

・社債による資金調達

・種類株式による資金調達

・第三者割当による資金調達

 

そして支店や駐在員事務所についてのポイントは下記です。

・支店や駐在員事務所はシンガポール在住の取締役を選任する必要がある。

・親となる日本の本社やその他の支店の活動のために、営業活動や販売交渉、取り引きの代行などを行うことは禁止されている。

・駐在員事務所は3年間のみ

 

最後に精算については下記です。

・任意清算と強制精算がある。

・強制精算の場合は裁判所に申し立てを行う。

・精査案手続きが開始されると、会社の管理や処分する権利は「精算人」が一括して所有することになる。

・精算人は事業の終了と会社資産の換価、会社債権者への配当の分配、また残余が生じた場合はその残余分を株主に分配を行う。

 

ぜひ、シンガポールでも素晴らしいビジネスを広めていってください!

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