
シンガポールでは英語が広く使われており、公用語のひとつとしても英語が定められています。
しかし、シンガポール人の話す英語をよく聞いてみると、日本人が知っている一般的な英語とは大きく異なる、シンガポール独特の英語が話されていることがわかります。
この記事では、「シングリッシュ」と呼ばれているシンガポール独特の英語について詳しくご紹介していきます。
Contents
シングリッシュとは
シングリッシュとはSinglishと書き、その名の通りシンガポールSingaporeと英語Englishを合わせた造語です。
「シンガポールで話されている英語」を意味するシングリッシュは、シンガポール国民の日常生活で広く使われています。
シンガポール政府はシングリッシュではなく正しい英語を話すように国民に呼びかけているため、テレビや新聞などのメディアや街中の看板などでシングリッシュを見聞きすることはありませんが、シンガポール人同士の会話は主にシングリッシュでなされています。
シンガポールは1819年から1963年までの約150年間イギリスの植民地であったため、シングリッシュはアメリカ英語ではなくイギリス英語をベースとしています。
そこにシンガポール国民の母語である中国語方言(福建語や広東語など)やマレー語、タミル語など複数の言語が混じって、シングリッシュという独特の言語が出来上がっているのです。
さらにテレビなどの影響で、シングリッシュはアメリカ英語やオーストラリア英語の単語や文法構成からも影響を受けていると言われています。
一般的にシングリッシュは「なまりがひどく聞き取れない」「文法的に間違っている」「ブロークンイングリッシュだ」などと揶揄されることも多いのですが、多民族・多文化国家であるシンガポールの特徴が凝縮された言語なのです。
シンガポールの言語状況に関しては、「シンガポールの言語事情、4つの公用語とシングリッシュ」の記事で詳しくご紹介しています。
シングリッシュの特徴
では、シングリッシュにはどのような特徴があるのでしょうか。
この章ではシングリッシュの特徴を「聞き取れない理由」「英語との違い」「中国語やマレー語の影響」という3つのポイントから分析していきます。
シングリッシュはなぜ聞き取れない?
シングリッシュに関して一番多く聞かれる声が、「とにかく聞き取れない」というものです。
特に英語がネイティブの人や流暢な英語を聞き慣れている人ほど、シングリッシュを聞き取ることが難しいようです。
シングリッシュが聞き取れない最大の理由は、その独特の発音です。
シングリッシュはイギリス英語をベースにしていますが、発音や文章の強弱のつけ方は中国語の影響を大きく受けています。
たとえば、単語の語尾にある子音が発音されずに「ッ」の音になったり(Car Parkが「カーパーク」ではなく「カッパッ」と発音される)、<th>から始まる単語の発音が英語と歯大きく異なったり(Theyが「ゼイ」ではなく「デイ」と発音される)します。
また、シングリッシュの場合、英語本来の文法を大きく省略し、単語だけで意味を伝えようとする傾向があります。
たとえば、主語やto不定詞、be動詞などは頻繁に省略されます。
また、疑問文を作る時にも、<Do you speak English?>など、Doを使ったり語順を入れ替えたりするのではなく、You speak English ma?と、普通の文章の後ろに中国語で疑問の意味を表す「吗ma」という音を付けただけで疑問の意味を表します。
シングリッシュにはこのような特徴があるため、英語だと思ってシングリッシュを聞き始めてしまうと、発音や文法の違いにつまずいて、全く意味を聞きとることができなくなってしまうのです。
シングリッシュを聞く時には、英語での正しい発音や文法は一旦忘れて、会話に出てくる単語ひとつひとつに集中した方が、意味が聞き取りやすくなるはずです。
シングリッシュと英語の違い
シングリッシュは言語的な表現をすると、ピジン英語と言われています。
ピジン英語とは、英語と現地の言語が混合した言語のことで、シンガポールのシングリッシュの他にも、マレーシアで話されている英語を指すマングリッシュ、フィリピンで話されている英語を指すタグリッシュなども存在します。
シングリッシュを含むピジン英語には以下のような共通の特徴があります
・英語の語形変化が単純化される(シングリッシュの場合、三単現のSや動詞の時制変化などが省略され、動詞を原型のまま使うことが多くあります)
・使われる英語の語彙が限定的(シングリッシュの場合、日本の中学校レベルで習う位の語彙量でほとんどの会話がなされているように感じます)
・一つの英単語を多義的に使う(シングリッシュの場合、助動詞のcanを色々な意味に使います。特に否定形の場合、should notやmay not、must notなど本来他の助動詞を使って表す「禁止」や「勧告」の意味もすべてcan notを使います)
・英語の語彙以外に他の言語の語彙も使われる(シングリッシュやマングリッシュの場合、中国語やマレー語の単語が含まれてきます。タグリッシュにはフィリピンのマニラ周辺で話されているタガログ語が混ざっています)
シングリッシュへの中国語やマレー語の影響
シンガポール国民の74%は中国の南部をルーツとする中華系民族です。
そのため、シングリッシュは中国語の影響、特に中国南部で話されている福建語や広東語などの中国語方言の影響を大きく受けています。
シングリッシュ最大の特徴としてよく挙げられる「語尾にラをつける」特徴も、中国語から来ています。
シングリッシュは中国語に加えマレー語の影響も受けています。
シンガポール国民のうちマレー系民族の割合は13%に過ぎませんが、シンガポールは元々マレーシア連邦としてマレーシアと一緒にイギリスから独立したという関係性から、マレー語をシンガポールの国語と定めるなど、マレー語やマレー文化の影響力も大きいものがあります。
そのため、シングリッシュの中には、makan(食べる)などマレー語に由来する単語も多く含まれています。
シングリッシュの発音の特徴
シングリッシュの発音は外国人には聞き取れない、聞き取りにくいと言われています。
シングリッシュにはどのような発音の特徴があるのか、「単語の最後の音が消える」「thの発音がtやdになることがある」「アクセントに中国語の影響」という3つのポイントを取り上げてご説明します。
シングリッシュ発音の特徴1:単語の最後の音が消える
シングリッシュでは、単語の語尾にある子音が発音されずに飲み込まれることがあります。
飲み込まれるというのは、カタカナで表現すると、最後の音が「ッ」で終わるようなイメージです。
たとえば「駐車場」という意味の<Car Park>は「カッパッ」と発音され、「いりません」という意味で使われる<No Need>は「ノニッ」というような発音になります。
これは福建語や広東語など中国南部の方言に見られる現象で、マレー語にも同じような特徴があります。
シンガポール人の大部分がこれらの地域の言語を母語にしているので、その特徴がシングリッシュにも取り込まれたと考えられます。
シングリッシュ発音の特徴2:thの発音がtやdになることがある
通常の英語では、<th>の音は舌の先を上下の前歯の間に軽く挟んで「スー」と発音します。
しかし、シングリッシュの場合、<th>の音が<t>や<d>に変わります。
たとえば「考える」という意味の<think>は「スィンク」ではなく「ティンク」と<t>の音で発音され、「彼ら」という意味の<they>は「ゼイ」ではなく「デイ」と<d>の音で発音されるのです。
シングリッシュ発音の特徴3:アクセントに中国語の影響
シングリッシュでは、英単語をまるで中国語のように発音することがあります。
英語では単語の中でどこに一番アクセントをつけるかということが決まっています。
たとえば金曜日という意味の<Friday>の発音記号は<frάɪdèɪ, ‐di>で、<rά>の部分に第一アクセントが置かれ、流れるように発音されます。
一方中国語の発音では、一音ごとに声のトーンが変わるという特徴があり、単語の中で一番強くアクセントを置く部分が複数になることがあります。
<Friday>をシングリッシュで発音すると、「フ<ラ>イ<デ>イ」というように、<ラ>と<デ>が同じ位強調されます。
また、通常の英語では単語と単語の間をあまり空けず、流れるように発音する特徴があります。
たとえば<I like it>を「アイ ライク イット」とは言わず、「アライキット」のように繋げて発音します。
しかしシングリッシュの場合、単語をひとつずつしっかり区切って発音することが多いです。
これも中国語の特徴で、単語だけでなく文章全体も、中国語でのリズムに英単語を乗せているように聞こえることが多くあるのです。
シングリッシュの文法の特徴
シングリッシュには、英語本来の文法を大胆に単純化したり、中国語の文法から影響を受けているという特徴があります。
主なシングリッシュの文法の特徴について、6つにわけてご紹介します。
シングリッシュ文法の特徴1:主語やto、be動詞などを省略する
シングリッシュでは、主語や不定詞のto、be動詞などは頻繁に省略されます。
・主語の省略例 Eat here?(ここで食べていく?の意味)主語のYouが省略されています。
・be動詞の省略例 Don’t shy,(恥ずかしがらないで、の意味)文法的に正しくはDon’t be shy.ですが、beが省略されています。
シングリッシュ文法の特徴2:同じ単語を繰り返す
シングリッシュでは、同じ単語を2回3回と繰り返し使って、「強調」や「軽い命令」の意味を持たせます。
たとえば<It is cheap cheap.>という繰り返しは「とても安い」という強調の意味になり、<Wait wait.>は「ちょっと待って」という軽い命令になります。
これも中国語やマレー語の特徴を受けていると言われています。
シングリッシュ文法の特徴3:語尾にlahやmaを付ける
シングリッシュといえば「〇〇ラ~」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
シンガポール人が語尾に多用する「ラ」は<lah>や<leh>という綴りになり、「ラァ」と少し伸ばすような発音になります。
人によっては「レ」と聞こえるような発音の場合もあります。
この「ラ」は中国語で文末につけて過去や完了の意味を表す「了(ラ)」に由来しているのですが、シングリッシュになると「ラ」自体にあまり大きな意味はなく、日本語の「~だよ」「~ね」のような言葉として使われています。
同じように、シングリッシュの疑問文では「マ」が語尾につきます。
これは中国語で疑問文の最後に付ける「吗(マ)」と同じ使い方になります。
シングリッシュでは、通常の英語の疑問文のように<Do you speak English?>と<Do>を使うよりも、<You speak English ma?>と普通の文章の後ろに「マ」を付けただけで疑問の意味にすることが多くなります。
人によっては「マ」ではなく「メmeh」を同じように疑問の意味で使うこともあります。
シングリッシュ文法の特徴4:疑問文でも語順はそのまま
上で述べた通り、シングリッシュでは語順はそのままで語尾に「マ」をつけるだけで疑問文を作ることができます。
これは疑問詞(What、Whereなど)を使った文章でも同じです。
たとえば「どこに行くの?」は正しい英語では<Where do you go?>ですが、シングリッシュでは<You go where?>と、普通の文章の最後に「どこ」をあらわすwhereを追加すればOKとなります。
同じように「何を買うの?」は<What do you buy?>と言う必要はなく、シングリッシュでは<You buy what?>となります。
シングリッシュ文法の特徴5:時制や主語による動詞の活用が少ない
英語の場合、時制が変化すると動詞が過去形や完了形などに活用します。
しかし、シングリッシュの場合には時制が変化しても動詞は現在形のままで話すことが多いです。
その場合、たとえば<I meet him yesterday>のように、時を表す副詞やほかの単語を一緒に使うことで過去や未来などの時制が表されます。
同じように、英語では主語が3人称単数(heやshe、itなど)の場合、動詞の語尾に<s>が付きますが、シングリッシュではつけないことが多いです。
日本人が中学校で英語を習う時、最初に「面倒だなぁ」と思う時制や主語による動詞の活用を大胆に省略してしまっているのがシングリッシュなのです。
シングリッシュ文法の特徴6:名詞を複数形にせずに使う
動詞と同じように、シングリッシュでは名詞も変化させずにそのまま使うことが多いです。
たとえば「2個のリンゴ」は正しくは<Two apples>ですが、シングリッシュでは複数形の<s>は付けずに<Two apple>とだけ言う人が多いように感じます。
日本人にとっては、細かい変化を気にせず単語だけを言えば伝わるシングリッシュはありがたい存在かもしれません。
英語由来のシングリッシュの単語・例文
シングリッシュには、英語や中国語、マレー語など複数の言語を由来とする言葉が入り混じっています。
まず英語由来の代表的なシングリッシュの単語や、使い方の例文をご紹介します。
英語由来のシングリッシュ単語例1:can(キャン)
Canは英語で「~できる」という意味を表す助動詞です。
通常英語では<I can buy it>(私はそれを買うことができる)や<Can you help me?>(私を助けてもらえませんか?)などのようにCanを文章の中で使います。
一方、シングリッシュではCanを単独で使うことが多くあります。
たとえば店で買い物をする時に、Canという単語だけで会話をするシングリッシュの例をご紹介します。
客:Discount, can ma?(安くできますか?)
店員:Can!(できますよ!)
客:Can?(本当に?)
店員:Can, can!(もちろんできますよ!)
もし値下げできない場合はCan not!(「キャノー!」という発音)と言われます。
文章で書くとお笑いのようですが、このような会話はシンガポールで実際によく耳にします。
他にも語尾に「ラ」を付けて、<Can lah>(「できるよ」「いいよ」という意味)という表現も頻繁に使われています。
また、シングリッシュの場合、Canを色々な文脈で使います。
特に否定形の場合、should notやmay not、must notなど本来英語では他の助動詞を使って表す「禁止」や「勧告」の意味も、シングリッシュではすべてcan notで表現します。
英語由来のシングリッシュ単語例2:no need(ノーニッ)、dohwan(ドワン)
続いてはシングリッシュで「いらない」という意味を表現する際の言い回しをご紹介します。
英語では通常<I don’t need it>や<I don’t want it>という表現を使いますが、シングリッシュではこれを大幅に省略して<No need>や<Don’t want>とだけ言います。
さらに発音も英語とは大きく違い、シングリッシュでは<No need>は「ノーニッ」、<Don’t want>は「ドワン」と言います。
<Don’t want>をシングリッシュで文字にする場合には、その発音に忠実に<dohwan>と表記することも多くあります。
シンガポールで何かを断りたい時には、「ノーニッ!」または「ドワン!」と短く言えば通じますので、試してみてください。
ただし、シングリッシュの<No need>や<Don’t want>という表現は、通常の英語としては強すぎて少し乱暴に聞こえるので、シンガポール以外ではあまり使わない方が良いかもしれません。
英語由来のシングリッシュ単語例3:付加疑問文のright(ライッ)、izzit(イジッ)
続いては、文末に付ける付加疑問文のシングリッシュ版をご紹介します。
付加疑問文とは「~ですよね?」と相手に同意を求めたり、念を押したりする場合に使われます。
英語では本文の動詞の種類や形、主語によって付加疑問文は<is it?><are they?><don’t you?><does she?>など様々に変化します。
しかしシングリッシュの場合には、どんな文章でも付加疑問文はほぼ<is it?>の形が使われます。
さらに発音がシングリッシュ風に「イジッ?」となるので、これが英語の付加疑問文<is it?>と同じことだとは気づかない人が多いのではないでしょうか。
シンガポール人とメッセージのやり取りをしていると、<is it?>のことを<izzit?>とタイプしていることもあるので、もはや<izzit>は独立したシングリッシュとして認識されているのかもしれません。
また、英語の場合<The test isn’t easy, is it?>(その試験は簡単ではないよね?)のように、付加疑問文は本文とセットで使われますが、シングリッシュでは「だよね」「ほんとうに?」などと聞き返したり相槌を打つ時に<izzit>を単独でも使います。
もうひとつ、シングリッシュで付加疑問文の替わりに使われる単語が<right>です。
英語で<right?>は「正しい」という意味ですが、シングリッシュではこれを文末につけて語尾を上げるだけで付加疑問文の意味を持たせるのです。
発音もシングリッシュでは「ライッ?」となるので、これも英語の<right>のことだとはなかなか気づかないかもしれません。
英語由来のシングリッシュ単語例4:steady(ステディ)
英語では「安定した」という意味を表す<steady>ですが、シングリッシュでは会話の中で「いい感じ」「順調」といった意味でよく使われています。
<We go drink then party? - Steady lah!>というように、誘いに対する「もちろん!」という意味でも使われます。
また<Steady Pom Pi Pi>という表現も時々耳にします。
これは何事にも動じない懐の広い人を指す時に使うシングリッシュです。
英語由来のシングリッシュ単語例5:Q(キュー)
シングリッシュでQとは「行列」や「列をつくること」を意味します。
英単語の<queue>とほぼ同じ意味なのですが、シングリッシュではqueueではなくQとだけ表記します。
レジの前などに<Q HERE>と書いてあったら、ここに並んでくださいという意味です。
シンガポール人は食に対するこだわりが強いので、<Long Q ah~>(「ロンキューアー」と発音、「列長すぎ~」の意味)」と文句を言いつつも、美味しいものを食べるならば大行列にでも並ぶのです。
中国語由来のシングリッシュの単語・例文
続いて中国語に由来するシングリッシュの単語や例文についてご紹介します。
中国語といっても、現在中国で広く使われている標準中国語(マンダリン)ではなく、中国の南部や東部の方言である福建語や広東語を由来とするシングリッシュが多くなっています。
これは、シンガポールの中華系住民の大部分が中国の南東部出身のためです。
中国語由来のシングリッシュ単語例1:語尾のlah、leh(ラー)
街中でシングリッシュを聞いていると、相当高い確率で語尾に「ラ」が付いてることがわかります。
この「ラ」は中国語で文末につけて過去や完了の意味を表す「了(le)」に由来しているのですが、シングリッシュの場合「ラ」自体にあまり大きな意味はなく、日本語の「~だよ」「~ね」のような口癖のような言葉として使われています。
「ラ」はシングリッシュでは<lah>や<leh>という綴りになり、「ラァ」と少し伸ばすような発音になります。
人によっては「レ」と聞こえるような発音の場合もあります。
中国語由来のシングリッシュ単語例2:語尾のma、meh(マ)
シングリッシュでは語尾に「マ」を付けて疑問文をつくります。
これは中国語で疑問文の最後に付ける「吗(ma)」に由来しています。
シングリッシュでは、通常の英語の疑問文のように<Do you speak English?>と<Do>を使うのではなく、<You speak English ma?>のように普通の文章の後ろに「マ」を付けただけで疑問の意味を表します。
これは過去形の場合も同じで、<Did you already buy?>ではなく<You already buy ma?>と通常の文の後ろに「マ」を付け、<already>という単語で過去だということを伝えることになります。
人によっては「マ」ではなく「メmeh」を同じように疑問の意味で使うこともあります。
中国語由来のシングリッシュ単語例3:swee(スウィー)
シングリッシュで<swee>とは、「いいね!」という意味になります。
この語源は福建語の「美(sui)」から来ています。
本来は「美しい」「かわいい」という意味ですが、シングリッシュになるとより幅広く「良い」「満足度が高い」「完璧」などという意味でも使われています。
シングリッシュの場合、<sui>ではなく<swee>と書かれることの方が多く、強調したい場合には<sweeeee!>のようにeを重ねて付けたりします。
中国語由来のシングリッシュ単語例4:ang moh(アンモ)
<ang moh/ang mo>とは福建語のシングリッシュで、漢字では「紅毛」と書いて白人のことを指します。
江戸時代には日本でも、オランダ人やイギリス人など淡い髪色のヨーロッパ人を指して、この紅毛という呼び方が使われていたそうです。
シンガポールの少し北の方に<ang mo kio(宏茂橋)>という地名があるのですが、これは元々「紅毛橋」という漢字表記でした。
一説によると、シンガポールに住んでいたイギリス人の娘アンジェラが1923年に行方不明になった後、ある橋の上で女の子の声が聞こえるようになり、それを聞くと母親のジェニファーは1963年に死去するまで、その橋の上で過ごした、という話にちなんで「紅毛橋」という名前が付けられたと言われています。
(橋を設計したイギリス人建築家ジョン・トゥーンブル・トムソンが赤毛だったことから名づけられた、という別の説もあります)
<ang moh>というシングリッシュは、シンガポール人同士の会話ではよく使われているのですが、一部では「紅毛」という表現を侮辱的だとする見方もあるため、欧米系の外国人に対して直接<ang moh>という単語を使うことは控えられているようです。
中国語由来のシングリッシュ単語例5:kiasu(キアス)
<kiasu>とは、シンガポール人の性格を表現する際によく使われる言葉です。
シングリッシュの<kiasu>は福建語の「驚輸」が語源で、「負けたり失敗したりすることを恐れる」という意味です。
シンガポール人は「人に負けたくない」「人よりも得をしたい」という競争心が強いと言われていて、特に何かを買う時にその価値観がよく表れます。
たとえばシンガポール人は、何か大行列があれば、自分もそれに並ばなくてはいけない、と感じます。
それは「皆が並んでまで欲しがるようなものを自分だけが手に入れていない=負けている、損をしている」ということになるからです。
これが<kiasu>というシンガポール人の性質です。
他にも、シンガポール人はセールや割引が大好きで、「これをこんなに安く買えた」というような話を頻繁にしますし、「それいくらで買った?」とよく聞いてきます。
これも「人よりも安く買えた」「人よりも得をした」ことが「人に勝った」ということになるシンガポール人の価値観によるものです。
シンガポール人は自分たちの性質を指して自嘲気味に「私たちってkiasuだから~」と言いますが、<kiasu>というシングリッシュは「負けず嫌い」よりも、もっとネガティブなニュアンスが強いので、日本人が「シンガポール人ってkiasuだよね」などと言うと気を悪くされる可能性がありますので、使わない方が無難でしょう。
中国語由来のシングリッシュ単語例6:sian(シエン)
<sian>は「退屈だ」という意味を表すングリッシュです。
福建語の「累」(sian)という単語に由来した言葉です。
英語で「とても」という意味の<so>と合わせて<so sian>(すごく退屈)といった使い方もされています。
マレー語由来のシングリッシュの単語・例文
最後はマレー語由来のシングリッシュについてご紹介します。
シンガポールでマレー系民族の割合は13%に過ぎませんが、シンガポールは元々マレーシア連邦としてマレーシアと一緒にイギリスから独立したという経緯もあり、マレー語をシンガポールの国語と定めるなど、マレー語の影響力も大きいものがあります。
中華系やインド系のシンガポール人の多くはマレー語を話すことができませんが、マレー語由来のシングリッシュは日常生活の中で頻繁に使っています。
マレー語由来のシングリッシュ単語例1:alamak(アラマッ)
日本語で何か困った時に「あらまぁ」と言うことがありますが、偶然にもシングリッシュの<alamak>も、ほぼこれと同じ発音・意味になります。
<alamak>の由来はマレー語の<alah>(アラー・神)と<(e)mak>(マ・母)で、英語の<Oh my God!> と同じように「なんてことだ!」「信じられない!」「しまった!」という意味を表します。
日本語の場合、「あらまぁ」は女性が多く使う印象がありますが、シングリッシュでは老若男女問わず使っています。
若い男性やおじいさんなどが「あらまぁ」と言っている姿は、日本人からするとかわいらしく見えるかもしれません。
マレー語由来のシングリッシュ単語例2:shiok(シオク)
<shiok>とは「shockショック」のように聞こえますが、「素晴らしい」という意味のシングリッシュです。
マレー語由来の単語とされていますが、中国語の「美味しい」という意味からシングリッシュに転じたという説もあります。
元々は「食べ物がおいしい」という意味で使われていた単語ですが、シングリッシュではより幅広く「素晴らしい」「驚くほど良い」ということを表現する際に使われています。
<shiok>は<siok>と書かれることもあります。
マレー語由来のシングリッシュ単語例3:makan(マカン)
<makan>とはマレー語で「食べる」という意味で、シングリッシュでも同じように使われています。
シンガポールのホーカー(フードコート)で店の人に「マカン?」と聞かれたら、「持ち帰りではなく、ここで食べるか?」という意味になります。
マレー語由来のシングリッシュ単語例4:jalan(ジャラン)
<jalan>とはマレー語(インドネシア語でも)で「歩く」「通り」という意味で、<jalan-jalan>と2回続けると「ぶらぶら歩く、散歩する」という意味になります。
シングリッシュでは<Go Jalan Jalan>(ぶらぶらする)のように、英語と組み合わせて使われることもあります。
ちなみに、旅行雑誌の「じゃらん」の名前もこの<jalan>に由来しています。
シンガポールで<jalan>は住所にも多く使われています。
「~通り」をあらわす表記として、英語由来の~Roadや~Street、 ~Avenueに加えて、<Jalan xx>という通り名も多くあります。
地図などでは「Jln」などと略して表記されることもあります。
お役立ちシングリッシュ日常会話辞典
シンガポールに行ったら、ぜひシングリッシュでシンガポールの人たちとコミュニケーションを取ってみてください。
こちらが少しでもシングリッシュを使うと、地元の人たちも喜んで反応してくれます。
この章では実際に旅行中に使えるシングリッシュのフレーズをシチュエーション別に分けて紹介します。
挨拶で使えるシングリッシュ日常会話一覧
まずは挨拶の際に使えるシングリッシュです。
<Hello!>(こんにちは!)
<How are you?>(元気?)― <Good!>(元気だよ、いいよ!)
この辺りは普通の英語と同じです。
<Eat already?>または<Makan already?>(もうご飯食べた?)
Makan(マカン)はマレー語で「食べる」という意味です。
どちらも直訳すると「もうご飯食べた?」という意味になりますが、シングリッシュではこれを「調子はどう?元気?」と同じような軽い挨拶の意味で使うこともあります。
もし聞かれたら<Yes!>や<Ya!(ヤー)>(マレー語でYesの意味)、ご飯がまだの場合は<Not yet lah!>(まだなんだー)とシングリッシュ風に応えてみましょう。
<Uncle(アンコー)>(おじさん)
<Aunty(アンティー)>(おばさん)
英語ではMy uncle~など自分の親戚の叔父、伯母を指す言葉ですが、シングリッシュの場合もっと幅広く、世間のおじさんやおばさん全般に対して使います。
発音も英語とは全く違い、シングリッシュでは「アンコー」「アンティ-」とのっぺりと発音するので、ほとんどの人は「アンコー」が英語のUncleのことだとは気付かないでしょう。
「〇〇おじさん」など具体的な人を指す場合には、「アンコー〇〇」と名前を後ろにつけて使います。
「アンコー」「アンティー」は年配の方へ親しみを込めた呼び方なので、たとえばタクシーの運転手さんや店員さんに話しかけたい時などに、最初に「アンコー」や「アンティ-」と呼び掛けると話を聞いてもらいやすくなります。
飲食店で使えるシングリッシュ日常会話一覧
続いては飲食店で使えるシングリッシュの例です。
飲食店の中でも「ホーカー」と呼ばれるシンガポール独特のフードコートでは、シングリッシュしか通じない場合も多いですので、いくつかの単語を知っていると安心です。
<Eat here?>または<Makan?>(ここで食べますか?)
注文したものを「ここで食べるのか、持ち帰るのか」はホーカーで必ず聞かれる質問です。
その場で食べる場合は<Yes>とだけ答えても大丈夫ですし、<Eat here>や<Ya, makan!>などと答える方法もあります。
<Take away>または<Da Bao><Packet>
持ち帰りが希望の時は<Take away>(発音は「テカウェー」に近い)と言えば、持ち帰り用のプラスチック容器や袋に入れて渡してくれます。
<Da Bao>と<Packet>も同じ意味ですが、主に中華系のお店で使われています。
Da Baoは中国語で「打包」と書きます。中国語の正しい発音は「ダーバオ」ですが、シングリッシュではもう少し軽い音で「ターパオ」や「ダーパオ」と発音することが多いです。
Packetは英語で「小包」という意味ですが、シングリッシュでは「持ち帰りすること」や「持ち帰り用の容器」という意味も含まれています。
<Q here>
ホーカーで注文しようとして、店の人や周りの人に「キューxxx」と言われたら、おそらく「行列に並びなさい」という意味です。
Qはイギリス英語で「行列」を意味する<Queue>を省略したものですが、アメリカ英語では<Line>という単語を使うことが多いので、最初何のことかわからず戸惑う人も多いと思います。
Q here(ここから並んでください)と書いてある看板が立っていることもあるので、周りのシンガポール人に倣って行列に並びましょう。
<Chope>
もうひとつホーカーでの食事に付きものなのが席取りです。
特にランチタイムなど混み合う時間帯には、熾烈な席取り競争が繰り広げられます。
シングリッシュで「席を取る」という意味で使われているのが<Chope>(チョープ)です。
Chopeという言葉は英語の<Chop>(ハンコを押す)に由来しているそうなのですが、英語で「席を予約する」は<Reserve>という単語になるので、chopeはもはや完全なるシングリッシュと言えます。
シンガポール人は主にポケットティッシュで席取りをするので、もし座ろうとした席にポケットティッシュが置かれていたら、その席は予約済みだと考えた方が良いです。
もしそれに気づかずに座っていると<Chop already!>と言われ、退かされてしまいます。
買い物で使えるシングリッシュ日常会話一覧
買い物ではシングリッシュ名物でもある<Can>が大活躍します。
第5章でもご紹介しましたが、以下のようにCanだけで会話を成立させることもできます。
客:Discount, can ma?(安くできますか?)
店員:Can!(できますよ!)
客:Can?(本当に?)
店員:Can, can!(もちろんできますよ!)
値下げできない場合は<Can not~>(キャノー)や<No lah>(ノーラ―)などと言われます。
シンガポールでは「たくさん買ったら割引」というのはよくあることなので、まとめ買いする時などには、店員さんにDiscount can?と聞いてみてください。
値段を聞く場合は、その物を指して<How much?>(ハウマッチ?)と聞くだけで問題ありません。
値段以外でも「できますか?」「これでOK?」と聞く場合は<Can?(キャン)>や<Can ma?(キャンマ)>と語尾を上げて言えば通じます。
タクシーで使えるシングリッシュ日常会話一覧
シンガポールは日本と比べてタクシー代が安く、台数も多いので、旅行中の移動にタクシーを使っても便利です。
<Go where?>(どこ行くの?)
タクシーに乗り込むと、まず行き先を聞かれます。
正しい英語では<Where do you go?>ですが、シングリッシュでは省略して<Go where?>とだけ聞かれることが多いです。
中華系の運転手の場合、<去哪里?(チューナーリ)>と中国語で聞かれる場合もありますが、これも意味は「どこに行くの?」ということです。
行き先の建物名や道路名を言ってみて、もし正しく伝わらないようなら紙に書いて見せた方が確実です。
<Go by?>(どこ経由で行く?)
タクシーに乗ると、行き先の次に<Go by?>と行き方を聞かれることがあります。
もし最短の行き方がわかっていれば<Go by ~road>など具体的な地名を答えましょう。
わからなければ<Up to you(アップ・トゥー・ユー)「お任せします」や<Go by fastest way(ゴー・バイ・ファステスト・ウェイ)>「一番早い行き方で」、<Go by cheapest way>「一番安い生き方で」などと答えておいても良いかと思います。
シンガポールの高速道路はどれもアルファベット3文字に省略されているので、運転手から<Go by ECP? PIE?>(ECPとPIEどっちの高速経由で行く?)などと聞かれることもあります。
また、シンガポールの市街地には混雑緩和のためERP(Electoric Road Pricing)と呼ばれる通行料金自動徴収制度があり、時間によって特定の道を通ると自動的に車に1ドル~2ドル程度の課金がされることがあります。
タクシーの場合、この通行料金も乗客が払うことになるので、もしERPのあるルートをできるだけ避けたい場合は<No ERP route, please>(ERPの無いルートでお願いします)などと伝えてみてもいいと思います。
シングリッシュの歴史
この章では、シンガポールにおけるシングリッシュの歴史を、政府の政策やシンガポール人のアイデンティティとも絡めて紹介していきます。
シングリッシュの成り立ち
シンガポールは元々人口150人程度の寂れた漁村でした。
しかし1819年にイギリス人のスタンフォード・ラッフルズがシンガポールに上陸し、イギリスの植民地としました。
その後シンガポールはイギリスの支配下で国際貿易港として発展を遂げたため、各国から多くの人が移住してきました。
統治側であるイギリス人と、多民族が混在するシンガポール住民がコミュニケーションを取る手段として、シンガポールに英語が広まっていくことになります。
1965年にシンガポールはイギリスからの独立(正確にはマレーシア連邦からの分離独立)を果たしました。
その際、シンガポール政府は各民族の母語である中国語、マレー語、タミル語に、英語を加えた4つの言語をシンガポールの公用語として定め、全ての人が英語と自民族の言語を話すことができるようになる二言語政策を進めてきました。
その過程で、イギリス英語に中国語やマレー語、タミル語などの要素が融合し、シンガポール独特のシングリッシュという言葉が生まれたのです。
シンガポール政府のシングリッシュ禁止政策
しかし、シンガポール政府は長らくこのシングリッシュを好ましくない言語として扱ってきました。
1999年8月に行われたナショナルデー(シンガポールの独立記念日)の祝賀スピーチで、当時の首相ゴー・トクチョン氏は「国民がシングリッシュを話す限り、シンガポールは世界第一線の経済大国になることも、世界進出することもできない」と述べ、シンガポール国民のシングリッシュを矯正していくことを宣言しました。
また、当時上級相となっていたシンガポール建国の父、リー・クアンユー初代首相も「、シングリッシュはシンガポールの成長の妨げになるハンディキャップだ」と述べ、特にテレビ番組などでシングリッシュを発信することを批判しました。
ナショナルデーというのは、シンガポール国民が総出で国家の誕生日を祝う、一年に一度の大イベントです。
そのようなおめでたい席でシングリッシュへの批判を行うということは、当時のシンガポール政府にとって、シングリッシュの廃絶という言語政策がいかに重大なものだったかがわかります。
そして2000年からはシンガポール政府によるシングリッシュ矯正活動、その名も「スピーク・グッド・イングリッシュ運動」(Speak Good English Movement)が開始されます。
主体となるメンバーには、教育省関係者や大学の英語教育学専門家、メディア関係者などが名を連ね、「シンガポール人が世界中で理解される(universally understood)文法的に正しい英語を話すこと」を目的とした活動が始まりました。
ここでの「良い英語Good English」とは、難しい英単語を使ったり、アメリカ英語の発音や表現を真似たりすることではありません。
しっかりと文法的に正しい完全な文章で話し、シングリッシュの特徴である語尾の「ラlah」や「マma」などを無くす、ということが求められました。
2000年から2004 年までは、シンガポール国民に「良い英語」を話す重要性について周知すると共に、小中学校での英語教育へのテコ入れが重点的に行われました。
まず小学校の教師と中学校の英語教師約8000人に、正しい文法の指導ができるよう60時間の講習を受けさせ、英語の授業内容も大幅に変更しました。
2005年以降のスピーク・グッド・イングリッシュ運動では、毎年異なるテーマと、特にターゲットとする国民のカテゴリ(接客業従事者、組織のマネジメント層、親、若年層など)が設定され、現在まで続いています。
スピーク・グッド・イングリッシュ運動の公式サイトでは、これまでの活動内容などを見ることができます。
Speak Good English Movement
http://goodenglish.org.sg/
シンガポール政府によるシングリッシュ矯正政策が始まって以降、テレビやラジオなどの公共放送機関では、シングリッシュの使用が禁止され、全て標準英語で放送が行われています。
シンガポールの歌手ディック・リーは、松任谷由実や宮沢和史などのアーティストとの共演・共作で日本でも知られた存在ですが、彼の曲もシングリッシュを含んでいるということで、シンガポールでは放送禁止となるなどの軋轢も生まれました。
シングリッシュの今とシンガポール人のアイデンティティ
スピーク・グッド・イングリッシュ運動が開始されて15年以上が経ちましたが、事実として、現在でもシンガポール人の多くが好んでシングリッシュを話しています。
その一方で、親しい友人との日常会話はシングリッシュで、ビジネスなどの改まった場や外国人との会話は「正しい」英語で、というように、シングリッシュと英語を使い分けることのできるシンガポール人が多くなりました。
シングリッシュ根絶というシンガポール政府の目的はまだ達成されていないように見えますが、スピーク・グッド・イングリッシュ運動を通して、シンガポール人はシングリッシュと標準英語を瞬時に使い分ける新たな言語能力を身に着けたと言えそうです。
シンガポールでは各民族がそれぞれの伝統や生活スタイルを守って生活していますが、民族意識と同じぐらいに、「シンガポール人」であるという意識を強く持っています。
たとえば中華系シンガポール人は「自分は中国人ではなくシンガポール人だ」と考えていますし、マレー系シンガポール人も「自分はマレーシア人ではなくシンガポール人だ」と意識しています。
現在、この「シンガポール人」というアイデンティティを形成する重要な要素になっているのが、シングリッシュです。
多民族国家のシンガポールにおいて、シングリッシュという言語を共有することが、シンガポール人としてのアイディンティを自覚することに繋がっているのです。
シングリッシュに関するまとめ
これまでご紹介してきたように、シングリッシュは「なまりのひどい間違った英語」と思われがちですが、シンガポールのこれまでの歴史や民族性が反映されているとても面白い言葉です。
シンガポールでシングリッシュが聞こえてきたら、「聞き取れない!」と決めつけずに、少し耳を傾けてみてください。
段々耳が慣れてくると「あ、これは英語の短縮形か」「これは中国語っぽい」などとわかってきて、面白く感じるのではないでしょうか。
そして、シンガポール人とコミュニケーションをする際には、少しだけでもシングリッシュを使ってみてください。
Can can!やOK lahなどシングリッシュ独特の言い回しを使ってみると、シンガポール人との距離が縮まって、シンガポール滞在が格段に楽しくなるのではないかと思います。